タニワタリノキ(アメリカン谷渡りの木)ケフィランサス(花) | Read the mind

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本を読む。 心を詠む。 似て非なるモノ。
大好きなお花のコトと自然摂理。

テーマ:
タニワタリ1
目:クサスギカズラ目
科:ヒガンバナ科
亜科:ヒガンバナ亜科
連:アマリリス(ヒッペアストルム)
亜連:タマスダレ亜連
属:タマスダレ属


【タニワタリ】谷渡りの花を初めて見ました。
白くって真ん丸いポンポンみたいで可愛かった。
何時も生け花で使っている谷渡りを見て、
『どうして、この可愛い花を生け花では余り使わないんだろう?』
と不思議に思いました。
私が何時も使っているのは【谷渡りの葉】の方が多いのです。

13.10.09ピンクトルコ・雲竜柳・谷渡りの葉
13.10.09ピンクトルコ・雲竜柳・谷渡りの葉(自由花三種活け)

タニワタリにこんな可愛いお花が咲くなら、生け花でも使うと良いのに。
っと思って調べてみました。

そうしたら、この白いお花は、
タニワタリ2
科名:アカネ科
属名:タニワタリノキ属
学名:Adina pilulifera
別名:人工衛星の木、谷渡りの木、ケファランサス、
セファランサス、アメリカタニワタリノキ、オキシデンタリス、
タマガサノキ、ボタンブッシュ


全然、科目も違う植物でした。
まず、葉の形状が全然違う事。
それから、検索で【セフィランサス】の【セ】と【ゼ】を間違うと、
全然、違うお花が出て来てしまいます。
【セフィランサス・ムーンライトファンタジー】で検索すると、
写真と同じ品種のお花が見られます。
満開になると、雄しべが飛び出して一層丸く見えます。

お花屋さんでは【谷渡りの木】と呼ばれていて、
谷渡りの葉とは別物だと認識してくれると思います。

タニワタリ3

低木でお日様が大好きな、このお花。
でも、お水を遣り過ぎると根腐れやカビが発生してしまうので、
お水は表面の土が乾いてから沢山あげると良いそうです。

それから、剪剃は必須のようです。
余り木が大きくなってしまうと栄養が行ってしまって、
上手にお花を咲かせられないので、
1m以内に収める事。と育て方のサイトには載っていました。
本来は春から初夏に掛けて咲く白いお花ですが、
木が元気だと秋にはもう一度お花を見る事が出来るそうです。

雪深く-20℃にもなる地域だと越冬出来ないので、
鉢植えで管理するほうが良さそうなお花です。

画像で野生の谷渡りの木を拝見したら、
【タニワタリの木】と【シマタニワタリの木】がある事を知りました。
どちらもお花の形状が似ていました。
木が適当な太さだと、生け花の枝物として活ける事も可能なので、
いつか【タニワタリの木】を活けてみたいです。


それから、コチラ。
谷渡りの葉
科:チャセンシダ科
属:チャセンシダ属
種:オオタニワタリ


いつも使っているタニワタリはシダ科の植物でした。
【谷渡りの葉】は花の咲かない植物。
コレはしっかり覚えておかないといけない事です。

谷渡りの葉は暖かな地域が原産国です。
アジアだと台湾や南の方の島。
日本にも暖かな地域では自生もしていたみたいですが、
現在は各地で絶滅危惧種に指定されています。

谷渡りの葉が自生する時は、
葉が上斜めに伸びて行くそうです。
(シダ科の植物には多く見られる現象です)
これは近接する樹木の葉を葉の中に取り入れ、
腐葉土にする為で又それを目的として谷渡りにとってくる虫。
寄生して生きる植物が多いため、
谷渡りの周りには一種のコロニーが出来上がるそうです。
それが森の相乗効果を齎すのなら、素晴らしい生き方だと思いました。


【谷渡りの葉】は、日本でも栽培していますが、
やはり輸入され流通する事の方が多いです。
上記画像は、まるで昆布みたいな谷渡りの葉。
でも、こんな風にして箱詰めされて流通されてきます。
前に谷渡りの葉が納品されているのを見た時、
箱に読めない字が掛かれてありました。
谷渡りの葉は世界生産一位が台湾です。
読めない字、それが台湾語(ホーロー語)だったのかもしれません。
今度、谷渡りの葉を活ける時は心の中で少し台湾の花農家さんにも、
感謝したいと思います。