どうも。

 

読書感想ブログです。

 

今回は、森絵都さんの「カラフル」という作品です。

 

前から気になっていた作品で、

昔、実家にあり、おそらく母の蔵書なのだと思うのですが、

当時中学生だった私は、表紙を見て、内容がよくわからなくて読む気になれず、

ブックオフで売ってしまったような気がする作品です。

 

今回は、こちらの作品がいまだに読みたい本ランキングに出てくる点や、

あらすじを聞いて面白そうと思い、

やっぱり読みたいと思って、購入したのがきっかけです。

 

あらすじとしては、

 

まず死後の世界から物語が始まります。

突然「おめでとうございます、抽選に当たりました!」と言われ、

大きな過ちを犯して死んだ、罪な魂は、通常であればここで失格、輪廻のサイクルから

外れて消滅するが、抽選に当たったことで、再挑戦のチャンスが与えられるとのこと。

 

なぜ、自分が死んでしまったのか、覚えていない主人公は、

乗り気でなく、辞退しようとするのですが、

半ば強引に、自殺した子供の命として生まれ変わります。

 

その子供は、

一見普通の家族のように見えたのですが、

よくよく見てみると、

不倫をしている母親や、外面だけの父親、自分に当たりの強い兄など、

過酷な家庭環境に加え、

学校でも孤立していた。

 

その状況を把握するが、

主人公の性格は、子供とは異なるため、

適当に自分らしく振る舞うので、

学校でも、性格が変わったように、驚かれる。

 

時間が経つにつれ、

友人もでき、母親に本音を告げ、家族の結束も良い方向に向かっていく。

 

主人公が、そこまでできてしまうのは、

自分の体ではないからという気楽さもあってのことかも知れない。

 

でも、周りの状況を知るにつれ、

自殺していなくなってしまった、体の本当の魂を、

戻してあげたいと 思い始めて・・・・

 

 

という作品です。

 

面白かったですね。

 

実家にあったときに、読んでおけば良かったです。

 

 

「カラフル」というタイトルの意味は、

みんな、いろいろな絵の具を持っている。

きれいな色も、汚い色も。

この世はあまりにもカラフルで。

どれが自分の本当の色なのだろうか?

 

そういう意味が込められています。

 

主人公が生前おかした罪とは何なのか。

それがわかった時、あぁ良い作品に巡り会えたなと思えました。

 

誰でも、自分の人生の選択は、悩んだり苦しんだりしますよね。

主人公は、他人の人生だから気楽にやれたようですが、

一度の人生ではなく、

体にホームステイしている感覚で、

もっと気楽に本来の自分の気持ちのまま生きていけたら、

もっと人生は楽しくなるし、案外そっちの方が上手くいくのかも知れないな

と思いました。

 

それでは。