「通知表が4や5ばかりの人は、人間としては最低だ」
中3の２月、高校受験を控えていた時に肉親が亡くなりました。
失意の私を慰めてくれようと、母の同級生の住職さんがお寺に招いてくださいました。
その時住職さんが私に話してくださった言葉です。
なぜ、そんなことを言ったのかな
母がそれほど勉強できなかったのを覚えていて、
その子どもが4や5ばかりの通知表もらってるとは思わなかったのかな
住職さんが、なんとか私を励まそうとしていることは雰囲気で伝わりました。
(言葉の真意については、残念ながら「ちょっと意味わからん」ですが…。)
そのお話の後、受験する高校名を聞かれ地域トップの進学校だと伝えると、
住職さんは少しバツの悪そうな表情をされました。
家に帰ると、親戚の人達が大勢いました。
そこで「どんなお話を聞いたの？」と母が聞くので、
口にしたくなかったけど「4や5ばかりの人は最低な人間なんだって」と私。
その夜、母に
「あの場に居合わせた従兄弟のN君は高校でトップクラスの成績をとっているのに
あんなことを言ったから、N君は気を悪くしただろう。
N君の前であんなことを言うもんじゃない、気をつけなさい。」と注意されました。
お母さんは私の通知表4や5ばかりだって知ってて
私が最低の人間と言われてるのに否定することもかばうこともしてくれずに、
従兄弟の心配だけするの
と、
とてもとても悲しかったです
その後の私の行動は、ご想像通りです。
高校に進んだ後、勉強しませんでした。
4や5を取らなければ、最低でない人間になれるかと思いましたが、
努力しない怠け者
になっただけでした(当たり前ですね)。
でもでも、今朝、このことを書こうと思って気づいたことがありました。
私の通知表、4や5ばっかりじゃなかった
確かに、英語、数学、音楽、家庭科がずっと5で、
国語、社会、理科が5時々4、美術が4まれに5でした(たぶんこんな感じ…)が…
5も4も一生もらえない教科がひとつあったじゃん、体育
住職さんが話してくださった人に、自分は該当してなかった
長年悲しい思いをしていた自分に笑っちゃいました
誤解したままの状態であっても、
母に「あんな風に言われて辛かったよ。」と一言伝えることができたら、
楽になったかもしれませんね（＾_＾）
もう、伝える術はありませんが…。