秋の夜
コオロギ、鈴虫
心地良いというより
壮絶な音色
空気はリンと冷えて
満点の星空に吸いこまれていく
そういう場所
祖母の胸の中で眠った場所

田んぼ脇のカラスウリ
稲干しを飛ぶ赤とんぼ
長袖のシャツ
麦わら帽子
脱穀を手伝う私達
耕運機の荷台のわたし

3時には
きねりの柿を釜でむき
夜の天ぷらは
さつまいもに
かぼちゃの若葉
父のお味噌汁は生卵入り