2冊まとめて

読了本記録をします。




『汚れた手をそこで拭かない』

芦沢央・著


第164回直木賞候補作


平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、

認知症の妻を傷つけたくない夫。

元不倫相手を見返したい料理研究家……

始まりは、ささやかな秘密。

気付かぬうちにじわりじわりと

「お金」の魔の手はやってきて、

見逃したはずの小さな綻びは、

彼ら自身を絡め取り、蝕んでいく。


取り扱い注意! 

研ぎ澄まされたミステリ5篇からなる、

傑作独立短編集。

(紹介文より)



初めましての作家さんでした。

いわゆる 殺人や密室のトリックなどの

仕掛けや謎が出てくるわけではなく、

日常で起こるかもしれない

ほんのわずかな不運、油断、過ちから始まり

そこから逃げだそうとすればするほど

逃げ場を見失う そんな怖さでした。




『ミチルさん、今日も上機嫌』

原田ひ香・著


45歳バツイチのミチルは三か月前に彼氏と別れ、チラシのポスティングで糊口をしのぐ日々。恋愛、仕事、友人関係。人生の岐路に立たされた彼女が選ぶ道とは──。ハートフルストーリー。

(紹介文より)



私は バブル期に 

ウハウハな生活をした記憶はないけど

その時代の楽しいこと 味わっていたら

今、ちょっと 価値観って変わっていたのかな?

と読んで 思いました。


最後にミチルが 初めて

“これからずっと楽に生きていける切符を手に入れたような、力の抜けた喜び”を感じるところで

私もちょっと ホッとした 面白い一冊でした。