明けましておめでとうございます。
昨年も番組をご視聴頂きまして有難うございました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
年末の日経CNBC 『夜エクスプレス・アンカー勢ぞろい』では、
2016年のマーケットを振り返りつつ、
2017年への思いをお話させていただきました。
去年の初め頃、ラジオとポッドキャストで放送された
『日経ヴェリタス 曽根純恵のナルホドそーね』の最終回で、最後の言葉として、
「今はまさかのことが起こる時代だから、トランプ米大統領誕生もありうる」と
お話させてもらいましたが、本当になってしまいました。。
去年、夜エクスプレスの番組で印象に残った出来事としては、
やはりイギリスのブレグジットショックの前日。
この日はちょうど私が担当する木曜日の夜エクスプレスで、
その時はイギリスの国民投票でEU残留派が優勢だとの情報が伝わり、
欧米マーケットは一気にリスクオンムードになって円安・株高に。
私にとって初めてだった、春の夜エクスプレスのアンカー勢揃いの時にも
お話しましたが、
これまでマーケットに関わってきた十数年の中で、私が感じていることは、
「たしかなことがあるわけではないのに、
時として、投資家心理が急に傾くことがあって思考停止になる。
そして、その後、逆のことが起きてマーケットにはショックが走る。」ということ。
このことをやはりあの時も思い出し、番組でも、
「まさかのことが起こる時代だから最後まで分からない。
明日、離脱という結論になったら日経平均は年初来安値を更新し、
ドル円は100円割れになるだろう」と、お話をさせていただきました。
実際、翌日その通りになり、
再び、投資家心理のシーソーの瞬間に立ち会うことに。
忘れられない奇妙な日となりました。
そして、今年のキーワードとして、
年末の特番でフリップに書かせて頂きました言葉は、
「 扉 」
世界の流れは、まさかの扉を開いたばかりで、
いまのマーケットは、まだ投資家心理のシーソーの真っ只中にあると思います。
日銀や政府は景気判断を上方修正していますが、
トランプ氏の政策への期待による株高効果などが、
年が明けて剥落してきたらどうなるのか。。
年末の家計調査で11月の消費支出は、衣料品などが低迷して1,5%減となっていて力強さに欠けています。
今後の日本経済、個人消費を占う上で、私は今年の春闘に注目したいと思っています。
世界の先行きが不確実な中で、日銀短観にも表れているように企業経営者は慎重なので、賃上げに踏み切れるか、、。
でも、年末に一部の企業は賃上げを決定するところもでてきていますね。
フリップに、扉という言葉の隣に、扉が開いてその中に?と書いた挿絵を描いたところ、
火曜日アンカーをされている井上哲男さんから、
「この?のなかに、曽根さんがこうなってもらいたいという世界は何ですか。」と
聞かれて、、
私は「賃金アップ」とお答えし、
「和解の力じゃないですけど、企業の幹部に思いやりをもって配分を考えてもらいたい」ともお話しました。
そもそも、このまさかの扉が開いたのは、
格差など人々の不満が噴出した流れでもあると感じていますので、
寛容や、和解という心は、本当に今の地球にとって大切なことだと感じています。
政府による働き方改革にも期待したいです。。
それができるのか、、。
今年の世界、そして日本は岐路に立っていると思います。。
今の時点では、私は相場について警戒していますが、
今年も、先行きにおける変化の兆しを掴んでお届けしたいと思いますし、
様々な情報が飛び交っている時代だからこそ、頭で考えたあと、
最後に自分の心がどう感じているかを大切にしていきたいと思っています。
どうか、雨降って地固まるという世界になりますように。。
みなさま、素敵な一年をお過ごしください。