戸土野正内郎「イレブンソウル」(1)
- 戸土野 正内郎
- イレブンソウル 1 (1)
やれコンセプトがパクリだ、やれ構図がパクリだと言われ続けながら、その向こう側にある独特の世界観構築と語り口調で支持を得てきた戸土野氏も、漫画家生活は早10年になります。
本作は、その10年のキャリアに見合った、骨太のB級(注:誉めコトバです)SF青春群像活劇になっております。
人類の天敵に対抗するために創られた特殊部隊。
特殊な遺伝子強化を施され、強化外骨格に身をまとった彼らは、古の日本の武人にあやかって「侍」と呼ばれる……。
――これら普通なら「ありきたり」と言われがちなコンセプトの数々が、戸土野氏の手にかかるとまた違った味を持ってくるから不思議です。
しかも、主人公を含む「侍」達は遺伝子強化手術に適応するために、その殆んどが「若者」達であるという設定も、どこか「ガンパレード・マーチ」などの学徒兵モノに通じるものがあり。
しかもそれぞれのキャラクターの個性がしっかりと確立されているので、「青春群像劇」としてもこれからに期待が持てます。
前作「悪魔狩り」シリーズ以上に長続きして欲しい作品。