稲垣 理一郎, 村田 雄介「アイシールド21」(18) | マンガ坂

稲垣 理一郎, 村田 雄介「アイシールド21」(18)

稲垣 理一郎, 村田 雄介
アイシールド21 18 (18)
当初は「パシリまくったってだけであんなに足が速くなるなんて、スポーツ選手を馬鹿にしているんじゃない?」なんて冷たい意見も聞かれましたが、「走りの師匠」陸の登場によって、セナの足の速さの理由が裏付けられたのが数巻前。
そして今回、セナがアイシールドの仮面を取り去る事で、「もう一つの理由」が明示された。
アイシールドは、セナにとっては文字通りの「仮面」であった。ひ弱な自分を覆い隠し、「理想のヒーロー」を演じるための一種の防衛機構であった。
勝負事で勝つためには、フィジカルな強さだけでは不足だ。どんなに強靭な肉体を持っていても、メンタルが貧弱ならばどんな勝利も得ることは出来ない。
メンタルの強靭さとは即ち、「勝利する自分の姿への確信」であり、「自分が最高の選手であるという自信」であり、また「理想の超人へ一歩近づこうという向上心」である。

ヒル魔より与えられたアイシールド21の称号は、「強い自分」を想像も出来なかったセナに対して、「理想の強い自分」を明示して見せた。内面からではなく外界から生まれた物とはいえ、非常に明快で分りやすい理想像を提示された事が、セナに一時的だが強靭なメンタリティを与えた。

そして今回、セナはアイシールドを自ら捨て去った。「理想の強い自分」を捨て去った。

ヒル魔や周囲の人間から与えられた理想の超人「アイシールド21」を、セナが自らの意志で「超えたい」と強く願ったのだ。


素顔を晒す事で、「理想を追う」事から「理想を超す」事に目標が変わったセナの顔つきは、今までのどんなセナよりも凛々しく大人びている。