アルジェリアの人質事件。

武装勢力が人質を取って立て籠り、アルジェリア政府が空爆して多数の犠牲者を出しました。

亡くなられた方々にお悔やみ申し上げます。

最初、政府及び日揮は犠牲者の実名は公表しない。というスタンスでした。

突然家族を失った遺族の心情は察するに余りあり、生き残った社員の方々の心労を考えるとそのスタンスは正しいことだと思います。

にも関わらずマスコミは、勝手に犠牲者の名前を顔写真付きで紹介し、動揺を隠せない遺族にインタビューを敢行しています。

昨日の報道ステーションで「遺族の方は匿名を希望しておりましたが、我々は事件の大きさ、犠牲になった方の名誉のために氏名を公表します。」と宣った。

報道の自由というか暴走に近い。

名誉ってなんだ?
名前出されて経歴読み上げられて写真出されて、家族にどんな人だったか無神経に聞くことは名誉じゃなくて、むしろ晒し者にされてる。
遺族の意思より報道の自由が勝つなんてあり得ない。

名前が出ているのと出てないのでは、視聴者からみれば差はない。
マスコミからみれば、名前が分かれば写真、家族の話、友達の話等々で、ニュース時間が割けるから都合がいいだけなんじゃないの。
そこに故人のプライバシーは無いんですね。

結局非公表は、報道各社の横暴で有名無実化。

友人が巻き込まれたのではないかと心配しているが、名前が出てないのでもどかしい。なんて記事がありましたが、友人知人なら自力でいくらでも確認する手段があるはず。
報道でしか知ることが出来ない位疎遠になってるということでしょ。

だからマスコミはマスゴミって揶揄される。

しおらしい声を出して、家族を亡くした遺族に向かって
「今どのような気持ちですか。」
「どんな方でしたか。」
「最後に会ったのはいつですか。」
「思い出に残っていることは。」
「ご遺体が戻ったらどんなお言葉を掛けますか」

家族を突然失い悲しみのどん底にいる人の心を抉るようなもの。

その姿を撮影して報道するニュースを見る度に、そっとしておいて!!と心苦しくなる。

近所や友達関係にインタビューしたり、文集出したり、亡くなった人の気持ちも軽視している気がする。
廻りを荒らすようなことをすれば、ますます遺族の負担が大きくなる気がする。

亡くなった人のプライバシーを尊重し、遺族の心情を汲み、淡々と事件概要だけ話して終わるというニュースは作れないの?

政府や会社が守ろうとしたものをマスコミが打ち破ったということは、一種の脅威。

これは問題にならないのはおかしい。

報道の自由と言う暴走を止めるべきだ。

マスコミは、これ以上遺族や生き残った人たちを追い回すような真似はやめてほしい。