夏は町内の子供会の旅行がありました。
小学1年生の時、海に行きました。
母と私で参加しました。
妹は留守番なのか、いなかったと記憶しています。
大きなテント(町内会の名前が書いてある)を設営して、浜辺でみんなで雑魚寝で1泊するのです。
トイレは浜辺に穴を掘って用をたしました。
30数年前の話です。
今考えるとすごいですね。
大人たちはテント設営や、トイレの穴掘り、バーベキューの準備など忙しそう。
子供たちは、勝手に海で遊びました。
監視する大人はいません。
今思うと、めちゃくちゃ危険ですね。
私は波にゆらめく綺麗な水色のビニール袋を見つけます。
綺麗!触ってみたい!
そう思い、手を伸ばすと
バチン!!
ものすごい衝撃が左手に走りました。
電気クラゲに刺されたのです。
左手が痛くて、これは大変なことになったと思い、お母さんのいるテントに走ると、大人たちが集まって騒いでいます。
どうやら、他の子も電気クラゲにさされたようでした。
一緒に病院に行き、手当てを受けました。
左手は数日、薬を塗り包帯を巻きました。
母はこの時の事を話すたびに
「あんたはラッキーよね。
他の子が刺されてなかったら、病院行かずにガマンするしかなかったもんね。」
そう言うのです。
母は私を病院に連れて行く気がなかったのです。
毎回、話すたびに言われるこの言葉に違和感を感じつつも、
“私はラッキーなんだ”
そう思っていました。
後から、図鑑で電気クラゲのことを調べると、カツオノエボシという名前で、
とても危険な生物で死亡例もあると書かれていて、ゾッとしました。
今思うと、母の言動は信じられないですが、
子供に無関心な我が家では普通の事でした。