７月１５日、１６日の２日間
全日本中学校柔道全国大会の大阪府予選が行われました
１５日は大阪府全土の各地区を勝ち抜いた個人戦トーナメントが行われ
１６日は学校別団体戦のトーナメントで
いずれも全国大会に行くには優勝が必須条件
一度の敗北も許されない過酷なトーナメントです
先週に記事でオーガの「空手を辞めた後・・・」と書いてしまった表現ですが訂正します。
空手は辞めたんじゃなく私がやむおえない理由で辞めさせた
兄弟全員辞めなければならない状況で
弟に空手を続けさす為に自ら犠牲になった・・・。
アイツは自分から物事を諦めたりケツを割ったりするヤツじゃない
その後の彼がどんな様な気持ちで柔道に打ち込んできたのか？と思うと
思わず涙が溢れそうになります・・・
オーガは普段は物静かな感じで口数も少なく
あまり自己主張もしない大人しい借りてきた猫の様な子ですが
空手時代から一度その闘争心に火が付くと
物凄い闘志を剥き出しにして相手に襲いかかる
そして絶対に何があっても後退しない！逃げない
ボクシングなどでよく形容される「ライオンハート」の持ち主なんです
だから彼の試合は親の私が言うのもなんですが勝っても負けても面白い
まずは１５日個人戦 そんなオーガの試合を久しぶりに見れるワクワク感と
心配なドキドキが混ざりあって妙なテンションで会場に入りました
試合会場のメインアリーナは観覧席まで満席で立ち観の状態
危険な競技の為に外には救急車がスタンバイ
それにしても凄い選手の数
大阪府の各地の予選から勝ち上がってきた猛者ばかり
柔道の競技人口の多さにビックリしながら
オーガとの約束どおり目立たない観覧席の後方で立ち観しながら見学
シード選手のオーガは2回戦からのスタートでまだ時間があるので
オーガの１回戦の対戦相手になる試合を観に行きました
Bブロックの1回戦勝った方がオーガと２回戦で激突の試合
双方とも大阪市内の学校の子
二人共に流石にここまで勝ち上がって来るだけあって強そう
特に片方の頭を丸刈りに刈り上げた子は体も大きく
いかにも強そうな感じ・・・
「始め 」の合図と共にその丸刈りの子が速攻で払い腰で投げ飛ばし
あっさり一本勝ち・・・「ｹﾞｹﾞｯ 相手メチャクチャ強いやん 」
思わず声が出そうになり慌てて口をつぐむ・・・
流石にここまで来ると全て相手は黒帯だし強い選手ばかり
オーガこんなヤツと初戦から闘うのか
大丈夫か
それから凄い人数の1回戦が行われ頭を強打してタンカで運ばれる選手や
顔面を畳に叩きつけられ鼻血が止まらなくなった選手など負傷者続出
やっと一時間後に２回戦に突入
先ほどの一本勝ちした丸刈りの子と
オーガの試合が始まります
コートに向かうオーガの表情はあの懐かしいキリっとしたライオンのハートを持つ男に変身していました
そしていよいよオーガの試合が始まりました
主審の「始め」の号令共に颯爽と相手に襲いかかるオーガ
瞬く間に相手との間合いを詰めて
次の瞬間電光石火の内股で相手の身体が宙に舞う
「ズバーン
」大きな音と共に相手の背中が畳に叩きつけれれ
一瞬の静寂の後に湧き上がる拍手と歓声
主審の手が真っ直ぐに上がり「一本 」の声
天を仰ぐ相手選手･･･帯を治しながら何事もなかった様にに引き上げるオーガ
オーガ初戦を圧倒的な一本勝ちでした
私は体中の血が逆流する程のドキドキと胸の透く様な爽快感で思わず声が出そうになるのを
必死でこらえていました
この感覚・・・空手時代からお前のこの試合を観るのが考えてみれば俺の生き甲斐だったのかもね・・・。
人を魅了するお前の戦い・・・でも一番魅了されていたのは私自信だったのかも・・・。
初戦を快勝し２回戦も各ブロック激戦が繰り広げられ 
オーガの３回戦の相手は大柄のオーガより更に大きな選手 
大きな相手にも全くひるむ事なく前に前にと攻め込んで行くオーガ
何度か内股、払い越し、体落としと連続で技をかけるも堪えられる・・・
相手も流石に３回戦まで勝ち抜いた猛者
それでも奥襟を掴まれオーガの怪力に振り回された相手が幾度となく
腰を引いて場外に逃げて行き
指導を２回取られてオーガの判定勝ちでした
この時点でオーガを含めベスト８が勝ちあがり
あと２回勝てば優勝
そして２位までに入れば近畿大会の出場権も獲得でした・・・。
しかし・・・ここでオーガ次の相手は大阪府のチャンピオンの子・・・
この子とオーガは過去４回対戦し全て敗北している完全無欠のチャンピオンで
オーガとは同じ地区の選手
強化選手にまで選ばれたオーガが
何故３年間地区大会すら一度も優勝できなかったかというと
毎回この大阪府チャンピオンの子に負けていたからでした・・・
ここまでも危なげなく全てオール一本勝ちで勝ち上がってきており
せめて決勝でこの選手とはあたりたかったなぁと
クジ運の悪さに思わず顔をしかめてしまいましたが
勝負は時の運 やってみないと分かりません 
試合が始まり開始早々技をかけに行ったオーガに上手く大外刈りを合わされ
有効を取られてしまいました
やっぱり流石にチャンピオン技のタイミング、パワー、スピード、全てが素晴らしい
しかしオーガもこのままみすみすやられる訳には行きません
ライオンハートを全面に出して相手に襲いかかります
普通これ程強い相手との戦いになると大抵の選手が投げられるのを恐れ
腰を引いて防戦一方になるものですが
オーガはポイント採られ何度も畳に叩きつけられても前に前に向かって行きます
時おりチャンピオンを場外の方まで追い詰める場面も・・・
最後まで諦めずに攻め続けて彼らしい闘志のこもった試合を最後まで観せてくれました
残念ながら判定で負けてしまい
ベスト８という成績にてオーガの最後の個人戦は幕を閉じました・・・。
この後このチャンピオンは決勝でもぶっちぎりで一本勝ちし優勝したので
その選手相手に逃げずに一歩も引かず
真っ向勝負を挑み最後まで諦めずに判定まで持って行ったオーガを
素直に褒めてあげたいです
オーガ久しぶりにお前の闘う姿を観れて父は本当に楽しかったし
この３年間体中傷だらけになりながら毎日、毎日頑張ってきた
お前の努力の結晶がお前の戦いに現れていたよ
よく頑張っったな いいもの観せて貰った ありがとう
そして次の日１６日は団体戦のトーナメント
前日の敗戦を引きずる様子もなく
元気に出て行くオーガを観て一安心
オーガの中学校はシード校なので２回戦からのスタート 
オーガの団体戦初戦 開始早々に鮮やかに体落としで一本勝ち
そして団体戦３回戦流石にここまで勝ち上がってくるだけあって
いかにも強そうなチーム
オーガの団体戦２戦目・・・小外刈りから三角締めで極めながら
素早く上四方固めで押さえ込み一本勝ち
総合格闘技空道のバックボーンが存分に発揮された見応えのある一戦
支部長が観てたら喜んだだろうなぁー
そして４回戦目遂に優勝候補の一角の名門校と激突
流石に皆丸刈りで気合が入って強そうな感じ
オーガもいきなり体落としを喰らい有効を取られる
開始早々窮地に立たされる・・・
しかし ここからオーガのライオンハートに火が付く 
大外刈り、小外刈り、体落とし、内股、と連続で怒涛の攻め
相手は腰が引け防戦一方になり何度も畳に座り込む 
奥襟をガッチリ掴んで内股を連続で繰り出し
防戦一方の相手に遂に一度目の指導が入る
後もう一つ指導を取れればポイントで並ぶ
最後の力を振り絞り渾身の払い腰を放つオーガ
逃げ込みを計り必死で防戦する相手・・・
「頑張れ オーガ 頑張れ 」
心の中で私は何度も叫んでいました
そして終了間際逃げまくる相手に2回目の指導が入りポイント並びそこで試合の終了時間
劣勢から何とか引き分けに持って行きました
しかしその他のメンバーもことごとく敗れて団体戦はベスト８での敗退が決まり
この瞬間オーガの夏は終わりこれが中学生最後の試合となりました・・・
個人戦、団体戦共に全国の切符は手にできませんでしたが
この大阪の激戦区でベスト８なら胸を張れる素晴らしい結果だと思います
試合後顧問の先生がわざわざご挨拶に来て頂き
「オーガ君カッコ良かったでしょ 」
と仰ってくれたので
「はい カッコ良かったです 」と親バカ全開で答えておきました
オーガよ、お前のことだから痛いところがあっても我慢して
毎日毎日頑張ったんやな
お前の頑張りはホンマに素晴らしいかったし
お父さんはお前から沢山の勇気を貰ったよ
そしてお前が成し得なかった全国への道は
弟はっちゃくにバトンを託して明日からは少しゆっくり休むねんで
幼い頃から戦い続けたお前の身体にある無数の傷跡は
少なからず身体にダメージを与えてる筈やから・・・
お前のライオンハートを次ははっちゃくにわけてやってくれ なあ はっちゃく～～