日本のファッションインターネット事情は遅れている。
<ブランド企業の事情>
・ECサイトに商品を卸すことが最もリスクの少ない活用法である。
・ブランドを担保したまま、リーチを稼げるプロモーションできるメディアがない。
・よってWEBに特化した組織自体も弱く、権限も予算もない。
<メディアの事情>
・ターゲットを絞り込んだブランディングメディアは、
高コストのコンテンツ調達も難しく、リーチが少ない。
・雑誌メディアは、コンテンツをWEBに出し過ぎると、
雑誌の販売収益が減少するリスクを踏み切れない。
・リーチのあるCGMメディアは、
そもそもブランディングという時点で敬遠されている。
こんな事情で、日本のファッションインターネットは、
これまでよいブランドを仕入れたECサイトの一人勝ち状態になってきたように思える。
では、海外はどうだろうか?
海外はアシェット社のELLEや、コンデナスト社のVOGUEを筆頭に、
・コレクションのVIDEOムービーをWEBコンテンツ化
・セレブのゴシップ記事
という雑誌と競合しないキラーコンテンツをWEB展開することで、
着実にリーチを伸ばし、ブランド企業の広告を獲得しているように見える。
しかし、そんな日本もどうやら変化が起きそうだ!
その変化要因は、
【ブランド企業の直販ECビジネスへの参入】
だ。
ただ今までなんとなくECサイトに卸し、ある程度の売上が入れば満足していた状況から、
「なんでECサイトが儲かる手伝いをしなくちゃならないんだ?」
「自分達でやればもっと儲かるぞ」
というマネジメント層の意識変化が起こっている。
ECサイトからしたら、仕入元と競合するわけだから
たまったもんじゃない。
よって、
・直販ECサイトへの誘因プロモーションとしてWEB予算の拡大
・経験豊富な人材、組織づくり
が国内大手アパレル、外資ブランドで次々と起こっている。
ブランドのEC直結プロモーションの目的としては、
「ブランドイメージを落とさずに、いかに売上につなげるか」
となってくるので、
手法としては、
「ブランディングコンテンツ+コミュニティの巻き込み」
が有効であると思える。
先日エントリーした
CGMイベント も一つの手法だろうし、
プーペガール の取り組みも好例だ。
これから、
ブランド企業のWEB部門のキーマンとの
人脈を広げる必要が出てきそうだ。