今回は、夫婦の在り方について、


大事なことを伝えている話を、


この場で紹介したいと思います。



宇宙船サジタリウス、というアニメですが、


僕が小学生の頃に放送されていた作品です。



それでは、紹介したいと思います。


(宇宙船サジタリウス 第7話 「ケンカをやって幸せになろう」 より)



主人公のトッピー達が、


とある町(タコみたいな顔の人達が住む)を訪れて、


とある夫婦の家に、泊まることになった時の話です。



 


しばらく過ごすうちに、


トッピー達は、その町に住む人達に対して、


何だか、違和感を覚え始めました。



その夫婦も含めて、


その村の住人達は、譲り合い精神を大切にして、


自己主張をせず、相手に合わせることで、


喧嘩や争いを避けるようにしていました。


「あなたが言う通りで」


「あなたが好きな方で」

こんな、譲り合いばかりの光景を、見掛けていました。



なぜ、村の人達が、そのようなのか、


その村に布教に来た神父様に、トッピー達が問うと、


神父様は、以下のように答えました。



 


「アーメンとは、“その通りです”という意味じゃ。


この一言にこそ、神の叡智がある。


己を殺してでも、“その通りです”と、相手を尊重すれば、


喧嘩や戦争など起こるわけがない。犯罪も有り得ない。


己を殺すことが、最後には己を生かすことになるわけじゃ。」



神父様は、この主旨の教えを、20年間、


村の住人達に布教して、それが広まったようです。


そして、そのお陰で、喧嘩や犯罪が、無くなったそうです。



しかし、その後、


トッピー達を宿泊させてくれていた夫婦から、


別居話が浮上してしまいました。


ただ、その村では、結婚した夫婦が別居する事が多い、


という事も判明しました。



この別居の件について、神父様は、


「相性が悪かった、仕方ない。」


という見解でした。



しかし、トッピーは、


「アーメンを唱えすぎたから、別居に至った。」


つまり、譲り合いをし過ぎだ、という事です。


そして、


「二人には、思う存分、大喧嘩してください。」


と、その夫婦に、


言いたい事を言うように、勧めました。



やがて、最初は遠慮がちにしていた夫婦も、


お互いに、言いたい事を秘めていたことが判明したため、


言いたい事を言い、喧嘩を始めました。



 


喧嘩を始めた夫婦から離れたトッピー達は、


神父様に言いました。



 



ラナ:

「我が家でも、女房とちょくちょく喧嘩するんですわ。でも言い争った後はスッキリして、前よりウマくいきまっせ。」


トッピー:

「夫婦だって、所詮は他人なんです。他人だからこそ、お互いに理解しなければならない。例え大喧嘩になっても。」


しかし、神父様は、


「くだらん!


喧嘩のお陰で仲良くなれるなんて、バカげておる!」


と、取り合いません。


トッピーは語ります。







「性格が違うから、恋をしたんじゃないでしょうか。


相手の言うことに、自分を殺して、その通りって言っていれば、


確かにみんな、友好的に見えます。


でも、自分も相手も、裸にならなきゃ、


本当の愛や友情なんて、生まれるはず無いんです。


この村に、別居夫婦が多いのは、


お互いに自分の感情を、抑え過ぎるからなんです。」





そうこう言っているうちに、先ほどの夫婦が、


もういっぺん、最初からやり直してみようという事で、


仲直りをしてしまいました。







この光景を見て、神父も、思い直しました。


「ワシは諍いを嫌うあまり、


極端に考え過ぎていたのかもしれん。


喧嘩をするから、仲良くできる。


矛盾することこそが、人間の証なのかもしれん。


ワシは理論でのみ人間を考えて、


一番大切な心、感情というものを、


どこかに置き忘れていたんじゃ。」




・・・何とも、深い言葉かと思います。


僕も昔は、この神父様寄りの考え方をしていました。


つまり、人間のことを、理論でばかり考えていました。


なので、この話は、僕としても、


昔の僕を、反省させられるような思いがする話です。


特に、人は、理論ばかりではなく、


心や感情を大切にして生きることが、いかに大事なのかを、


僕は、この年にして、痛感しています。



形だけ、表面上だけで生きていては、


傷付くことは減るかもしれませんが、


それはそれで窮屈で、退屈な人生になるものなので、


この話の中で、別居する夫婦が多いと言われるのも、


納得できる話です。



ちなみに、この作品は、


1986年に製作されたものですので、


30年も前のアニメになります。



30年も前から、このような話が、


語られていたんですね。



何とも感慨深い話ですが、


リアルタイムで観てみた僕は、


何やらサッパリ理解できなかったでしょうし、


今になってようやく、解った気がします。



・・・という事で、話の良さを知ったならば、


次は、実践あるのみ!ですね。



僕も、心を裸にして、


泥臭く生きてみるよう、努めてみようと思いまーす。



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



「宇宙船サジタリウス」は、

こちらのdアニメストア (有料)で、観ることができます。