人は本当に気持ちよかったり、苦しいとき、声など出ないものなのだ。

大型家電量販店においてある最新式のマッサージチェアの話です。

アレに座り、恍惚と苦痛の入り交じった表情を浮べている人のことが、
ずっと気になっていた。

私の知っているマッサージチェアといえば、
子供の頃(70年代)親戚の家の居間に鎮座していた、
背もたれの垂直に切り立った死刑執行用の電気イスみたいなヤツで、
実際、電気イス並の代物。

ヘッドホン型の揉み手が背もたれから飛び出していて、
座席の横に付いている、まんま自動車のハンドル状のコントローラーを手動で動かし、揉み手の上下を操作する。
むろん本人では操作が難しく、誰かに「もうちょっと下…あ、行き過ぎ!!!」とか言って調整してもらうのが常だ。

スイッチを入れ、揉み手がイゴイゴと動き出すと、そこに自ら患部を押し付ける。
これが、間違えて首なんか挟んだりすると大変だった。

何軒か事故もあったのではないだろうか。
子供はあぶなかったと思います。

という訳で、マッサージチェアというものにまるで興味がなかったのだが、
歳を取ったこともあり、イスでなくてもマッサージに興味が必然的に沸いて来て、
座ってみたのが運の尽。

座っている人々の表情がね。
誘ってるね、あの表情が。

人類の進歩と調和は素晴らしい。
宝くじが当ったら欲しいものリストの順番が入れ替わりました。
最新式のマッサージチェアは間違いなくリストの筆頭ですよ。

ズボンプレッサーみたいなヤツで腕まで挟むのだ。
脚用の部分も長靴みたいになっている。
もちろんリクライニング機能になってるから、コースを選択して寝てれば良い。
音声ガイダンス付き。

嗚呼、極楽。

万歳、物作り日本。

普段から身近にある天国を探すのが趣味ですが、出会いました、電気屋で。



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