ずっと、ずっと、

目指していた急遽の自分がいた。



理想の自分。




それは想像力豊かな私が

出来る想像の最高峰であり、



それは日々アップグレードされ続けた。








言葉では表せない姿。





超人。完全体。




嵐であり、稲光であり、薔薇である。







ずっと、ずっと……。












苦しかった!!!!














心は一瞬でそこに到達する。




現実が追いつかない。




怒り狂う。




情熱という炎が私をのみこむ。





力強い足取りで進み、進み、





進み続けても届かない。





今すぐに、そうなっていなければおかしい。





しかし理由を解いてもその時間が惜しい。




進み続けた。





「なぜ成らない?」
そう本音を口に出せば、それは足枷となる。





だから不満は怒りという感情に変え、





それを動力に日々、速力を上げ続けた。






そしてある瞬間、





それは一瞬のこと、





ずっと、ずっと前に心が到達していた





ゴールを、







追い越した。








時が止まった!





それは一瞬で、





何が起きたか悟った。







衝撃が走った!

















あれだけ!望んでいた!






「執着」などという言葉で言い表せてたまるか。





はやく、今すぐ、





手に入れたかった!!!!





何もせずには、




いられなかった!!!!





それを、追い越した






それは妙な気持ちだった。






私は大いなる不満を抱え、怒り狂って来た。






その過去が、どれだけ楽しいものだったかを





一瞬で理解したのだ。





たまらなく愛しいものだった。




「あっ」





「もう、戻れない」






そう思った。





「終わるんだ」















人は変化を恐れる。

だから、一夜で変わったものは

また一夜で戻ってしまったりする。



今わかったのだ。


ここまで もがき続け、

時にじっくり内省し

時に涙を流し

時に怒りを爆発させた。




そうして創り上げたものは




もう誰にも壊せない。












これは私の全てだ。

労力、時間、思考、感情、経験、魂。




全てが注がれている。







全てなのだ。