さて、ここまで、サピックスの偏差値ランキングを、各高校の大学受験の強みという観点で見てきました。






全体を通して、明確に以下のような傾向が見て取れます。


・男子は偏差値57以上、女子は偏差値60以上に、「東大に強い学校」と「早慶の系列校」が並ぶ

・それ以下に、「早慶上理や国公立大に強い学校」と「MARCHの系列校」が並ぶ


偏差値60前後のところに、想像以上に綺麗な境界線が存在することが見て取れます。


サピックスの偏差値60はいわゆるαクラスの基準偏差値と言われます。つまり、サピックスのαクラスは「東大進学準備コース」と表現することができます。


これは偶然こういう数字になったというだけの話ではないと思われます。現に、開成が中学入試でも高校入試でも、東大入試を念頭においた作問をしており、「東大入試に強い素養を持つ子を早期囲い込みをする」ような入試を展開していることは有名です。その開成をはじめとするトップ難関校の入試問題を解けるようにすることがサピックスのカリキュラムの本質ですから、「サピックスα9歳からの東大準備」というのは、学習の中身的にもそうなんだろうなと思います。


さて、一方で、早慶や国公立に強い学校はサピックス偏差値50台にゾロゾロあり、偏差値50のない学校でも結構あります。※MARCHに強い学校に関してはもっと下にあります。

この辺は改めて、四谷大塚の偏差値を使ってもう少し詳しく検証していきたいと思いますが。


さて、なぜ中学受験をするんでしょう。なぜ、我が子を一貫校に入れたいんでしょう。


「絶対に東大に入れたい」「絶対に国立医学部に入れたい」というはっきりとした事情がすでに何らかあるのであれば、これはある意味、合理的なことだと思います。


しかし、もしそれが、「いい大学に入れて、将来の選択肢を広げておきたい」ということなのだとしたら、「早慶や国公立は、十分いい大学じゃん」という見方もできます。


大学進学に有利にはしておきたいけど、ここまでのもの求めてたっけ?と、冷静になり、落ち着いて我が子の勉強の様子を見守ることも必要なんじゃないかなと思います。