めぐる季節の物語(星野道夫:新日本出版社)


いよいよ春ですね。


春が来る少し前に読んで、心がジワーと暖かくなった本です。


星野道夫さん、皆さんはご存じでしょうか。


動物写真家の方(故人)です。

カレンダーなどで、雪の上に転がる


「キュートな白いアザラシ」


を見たことはありませんか。


たぶん、その写真は星野さんの写真だと思います。


「少年アシベ」のゴマちゃんではありませんよ。
















キュー!!











失礼しました。


早速、著書を紹介しますね。


P10

寒さが人の気持ちを暖かくする。

遠く離れていることが人と人の心を近づけるんだ。
















P53

すべてのものはいつか土に帰り、また旅が始まる

有機物と無機物、いきるものと死すものとの境は、一体どこにあるのだろう。



















P63

私は次第に「色がそこに在る」というのではなく、どこか宇宙の彼方から射してくるという実感を持つようになった。

色は見えざるものの領域にある時、光だった。我々 は見えざる領域にある時、霊魂であった。

色も我々も根本は一つのところから来ていると。

そうでなくては自然の色彩がどうして魂を歓喜させるのだろうか。


















P64

私は季節の動く瞬間が好きだ。

紅葉のピークがわずか一日のように。

透き通る若葉の季節も一瞬である。

ただ無窮の彼方へと流れてゆく時にめぐる季節でふと立ち止まることができる。

自然とは何と粋な計らいをするものなのだろう。

それぞれの美しい季節に この世であと何度巡り会えるのか。

その数を数えるほど人の一生の短さを知るすべはない。

自然の色に私たちはたった一回の生命を生きていることを教えられるのだ。

ある日、ふと山の斜面に目をやるとやわらかな新緑が濃い緑に変わっている。

アラスカに、また夏がやってきた。

















……………

アラスカに行きたくなりました。









星野さんの本を読むとそこかしこに自然という偉大なものがある、と気付かされます。


木々が芽吹き、ランニングが楽しみな季節になりましたね。


以上です。