僕が思わず「エエェ~」と絶叫した光景とは…
そう、最後に場所取り軍団がひと悶着を起こしていたのである。奴らはナント!サンシャイン京楽栄店の先行導入時における出入口を
20人近くでバリケード
していたのである。うわぁ…オマエらウルトラマンのためにここまでするか~
正常な人間にとって奴らの行為は引いてしまうが、この時ばかりは不覚にも敵ながらあっぱれと感心してしまった。奴らの中にも僕同様
歪んだ自己主張
の人間がいるということか…
これは後で人づてで聞いたのだが、奴らは昨夜の騒動を何も知らないまま、昨日と同じ5時前に戻ってきたそうだ。そこで敷地にチェーンが引かれ、本日の整理券は何時何分に配布しましたと遠回しに
並んでもムダ
の意を伝えられていた。だが奴らにしてみればたまったモノじゃないだろう。夜の11時に来て1度はキチンと参列したのだから…
そしてそのまま居座り、朝の6時過ぎにチェーンを片付けようと出てきた社員を詰問するように昨夜の事情を聞き、それを知って野獣化し、バリケードに至ったのである。
気付いたら僕らのような塊の人だかりが他にも3ヶ所あったが
誰も怖くて近づけない
が正確な表現になるだろうか…深いため息と共にある意味感心もした。
エゴイストもここまですれば大したモンだよ
確かに奇異をてらう行動としては、これ以上にない評価をキミたちにするよ。だけど一般モラルで考えたらこれは
常識はずれ
以外の何物でもないんだぞ!だが、これは心の中で叫んだだけで、さすがに僕もそれを奴らに近づいて言うことが出来なかった。バリケードもそうだが
奴ら全員の目がヤバすぎる…
言葉は悪いがカルト教団モドキのように
男も女も殺意に満ちた顔
をしており近づいたら集団リンチで殺されるんじゃないのか?と思えるオーラを本気で放っていたのである。
こうして膠着状態のまま時間だけがドンドン過ぎていく。
8時を過ぎるとそれまで数ヶ所の人だかりだったのが、ついに完全なひとつの塊になった。
ここで同じメディア関係者としての感性、と先に断って書くと…もし、この光景をテレビで流せば間違いなく視聴率が取れるだろう。
シュールというか、異様な光景であることが誰の目にも明らかに分かるからだ。
幸か不幸かテレビ局関係者のメディアが、この場にいなかったのはパチンコ業界にとっては唯一の救いだった。もし僕がテレビ局関係者なら
カメラを回せ
と100%部下に言ってることだろう。これは明らかに事件の前触れと言ってもよかった。その現場を撮影出来る。スクープが間もなく拾えると思うと
心ウキウキ
になるのではないだろうか?そうして8時20分頃、ついにこの膠着状態は新展開を迎えた。まず再整列カードを持つ僕たちを本来とは別の場所に集め
ガードマン
を伴い整列をさせたのである。その間に10人以上のサンシャイン京楽栄店の社員が一丸になって
奴らを入口から引き離し
にかかったのである。遠くで聞こえる
断末魔の悲鳴、怒声、罵声
それはもうこの事件の本質的な問題と言っても過言ではなかった。
~明日夜に続く~