八日目の蝉を、えらい遅れてやっと観ました。

父の不倫相手に赤ちゃんの時に誘拐されて、
誘拐犯を母親と思い4歳まで育ち、
唐突に生みの母親の元に引き取られ・・・

複雑な家庭環境ゆえ、
誰からも愛されていないと思い込み、
生まれてきて良かったのかわからないまま、
大人になった主人公。

不倫相手に中絶をさせて、
のうのうと暮らしている父には同情の余地はないけれど、
どの人にも葛藤と一生背負う苦しみがあって。。

父の不倫相手だった永作博美さん演じる希和子。
他人の人生を狂わせた犯罪者だけれども、
本当に「薫」を心底愛していたのだと、
胸が張り裂けそうな思いでした。

いつか・・・別れる日がくる親子。
生まれてきた以上、いつかは死ぬのだけれども、
普通の暮らしをしていれば(それが幸せというものとは気づかず)、
別れる日の恐怖を四六時中感じて過ごしたりしないと思う。

自分がもしくは子供が大病だったり、
何らかの複雑な事情を抱えている親子にしか
過ごせない時間ってあると思う。

仏様に
「薫と今日も明日も明後日もずっと一緒にいられますように」と願ったり、
「ママのたからもの」って言って抱きしめたり・・・

三つ子の魂百までっていうけど、
言霊って、あると思う。

幼いから意味がわからなくても、
ハッキリと覚えていなくても、
心の奥底に残っていると思う。

薫(恵理菜)が見つけた答えのように、
例え誘拐犯であっても、本当の親じゃなくても、
二人の間には、母子愛があった。
だから、恨んだり憎んだりする事が出来なかった。
それでいいんだと思う。

私が生き別れた母を恨んでいないのも、
きっと3歳頃までに愛された記憶が心の奥底にあるからだと思うから。

そして、それを覚えていなくても、
哺乳瓶から育てた子猫に私は毎日、
「かあちゃんのたからもの」
「かあちゃんの大事」
「昨日も今日も明日もずーっと一緒、なかよし」
そう言っていた。

毎日、毎日、一日も欠かさず・・・
それは、彼の体が風になった今でも続いている。。

恵理菜の唯一の友達となった安藤千草役の小池栄子さん、
カルト教団の教祖エンゼル様役の余貴美子さん、
助演女優賞をもらっても良かったんじゃないでしょうか。

アニキ、今日も一緒に寝ようね(=^T^=)