
いるだろうと思いつつ実際は
それほど道路状況は悪くなく
出発前の心配は肩透かしでした。
こんな感じで、風を遮る物がない
吹き曝しの大地の表面を強風が
撫でて進み、その光景に白い着物を
着た雪女を見たような気になります。
雪女は、ヒュ~ヒュ~と息を吹き
私を浚おうと、ブリザードを起こし
路外に引き込もうとしています。
いわゆる、雪女のナンパでしょうか
電線が風を切る甲高い音がヒュ~ヒュ~と鳴り響き、ゴゴゴゴゴ~ッ
ゴゴゴ~ッと強風が、まるで怪獣の叫び声のように、そして車体を左右に揺すります。
タロ~、ジロ~と、思わず叫びたくなりますが、ぐっと息を殺し我慢をしなくてはなりません。
もしも声を出したら、忽ちに、雪女に気付かれてしまい、雪の中に浚われてしまう事でしょう。
雪女に浚われたと携帯電話で助けを呼び、車内で待つ間に横から吹き寄せられる雪に
タイヤの後も雪で消され、徐々に車両本体も完全に雪に包まれてしまい
さっきまで車両があった跡形すらも微塵に掻き消され、誰にも気付かれぬ侭
雪解けの頃まで人目に触れる事はないでしょう。
行き交う車もない、雪女に浚われたと言う、目撃者もいない田舎道の恐怖です。
道路脇の側溝の深さは、本来でしたら2Mの深さはあるでしょうが
雪で埋められて、すっかりと路面とフラットの状態になっているのです。
そこに、自動車がスコッと落ちれば車体の半分は埋まるでしょう。
勿論そうなれば、ドアは開きませんから閉じ込められてしまうのです。
転落の時に打ち所が悪く、運転手が気を失ってしまいエンジンキーがONの侭で
エンジンが停止してしまうとバッテリーが上がってしまい、パワーウインドウも開かず
レスキューハンマーもないとなると、正に、雪女に添い寝されてしまうでしょう。
雪女は凄く美人なので、男性は直ぐに鼻の下を伸ばして、ニヤニヤしていると
優しい声を掛けられて、冷たい息を吹きかけられカキンコキンにされると言います。
まりもっこりの侭、冷凍になり発見されると、ちょっと格好が悪りぃので男性は注意です。
なぜに男性はと言うと、発見されて搬送の際に乱暴に扱われたら、ポキッと根本から
折れる可能性があるからですが、寒いと普通は探すのも大変ですがその事からも
ああ、この人は雪女に浚われたんだなって、直ぐに見破られてしまいます。
なんだか、勘のいい人には、R18系も含んでしまった記事になりましたが
偶には、こんな記事でも書かないとなぁ~なんて、私の不真面目さを暴露です。
残念ながら、雪女とは逢えず、サインも貰えませんでしたが、無事に帰りました。
おわり