雪解けの水たまり | 十勝・帯広を洗濯いたし申し候

十勝・帯広を洗濯いたし申し候

Yahooの勝手な事情からの移民です。トホホ

何もかもが悲しくて 毎日はただ辛いだけ
この世は生きる為だけにしかない なにもない空虚な社会に変わり行き
幼き子供の夢も全て奪い去り それでも尚かつ大人達は
明日に向かって頑張れと意味のない 号令を掛け続けている

仮面を被りながら行列を成し 何もかも奪い去る黒い影の行進
人々は黒い影は他人事だと決め付け まるで静観し無頓着に眺めている
強い者には逆らわず 弱い者は全て喰い物にし食べ尽くし
それが社会の一般通念だと 当たり前かの様に吐き捨てる者達を
まるで神の如くと崇めたて祀り お零れを頂き啜る者達は
喰うためには仕方がないと 誰もが目を瞑りながら

それは酷い事なのだと 血気盛んに立ち上がる者もなく
もう手立てはないと 諦め果てた顔が街角に列ぶだけ

出来もしない架空話を繰り返しながら 人々を誑かし行く者は
腕を振り上げて 地位や名誉を振り翳し
糠味噌に釘を打つ演説をぶっては 取り囲む人々は精気を抜き取ら
亡霊と化しながら 青白い顔して立ち竦むだけ

賢く走り回る黒い影の動きは 何もかもを根刮ぎに
奪い去ろうと罠を貼り 築かれた社会を牛耳り従わせ
人々は底知れない嫌気を差しながらも 何もせず何も関わらず
この世で起こる事の全てに対し 目を開け見もせずに下を向き続け

目に涙をいっぱい溜めながら 泣かないように唇を噛み
彼らに気付かれぬように 息を止めながら声を気にする

青い空の中に白い雲は なんと自由に旅を続け
雪解け水を湛える 透き通った水たまり
新たなる季節を連れてくる 道しるべとなりながら
なにも変わらない 世の中の事も知らずに
春風の走り行く時を 静に待っているのだろう

三つ 四つ 波紋の輪を無限に創る 人々の落とす涙
水面に映る顔を歪めながら 黒い影に怯える姿が悲しげで