初めは誰しも疑わなかっただろう。日本国がこんなに荒むことなんか
政財界に浸かる者達は、自分達の頭の悪さには気が付かないのだろう。
王様の耳は、ロバの耳なのだから
消費者が望む安売り合戦、企業戦略として薄利多売に頼る業者が増え
巷の値下げ合戦は、益々激しくなり、社会の安くなければ売れない構図に
製造コストの削減は、人を蹴落として幾ら、人に圧力を掛けて幾ら
法定内ギリギリで攻めたならば幾ら、労賃を下げ効率を上げたら幾ら
資材の仕入れを下げられれば幾ら、狸の皮算用で儲けを算出する
机上論を携えた、悪意の経営コンサルタントは言い放ち
その悪意のある怪しい神の言葉に群がる、おつむの弱い経営者達は
それを実行すれば儲けが出ると信じ込み、有難い有難いと口々に唱え
悪意のコンサルタント達に洗脳されながら、まるで金と欲の鎖に巻かれた様に
号令一つで動かされながら、日本の経済と労働環境を破滅に追い込んでいった。
リストラは儲けを出す神の言葉とされ、それを実行しない企業は
消え行くしかないのだと、アメリカ被れの銃で人を動かす手法を取り入れた
自分さえ潤えばそれで良い的な、鬼畜的思想のコンサルタント達に、まんまと
強迫観念を植え付けられ、日本国という大きなフィールドを見られぬ
強突張りの経営者達は、国内で働く労働者に白羽の矢を立てた
高給を取る割りには、効率が悪く役に立たない者達を、経営者の犬達と化した
我が身可愛さに動く、労働組合の幹部達は、まるでゲシュタポの様に行動し
彼らの手からは、シンドラーのリストは生まれる事はなく進み
不要の者として斬り捨てられた労働者達は、生活苦から路頭に迷いながら
自ら命を絶って逝った者達も出しながら、それでも企業を守る為と言い放つ
経営者達は、樹海の森の中を見ようともしなかった。
オートメーション化が進む工場では、経営者の犬と成り果てた、生き残った
労働組合の幹部達が我が物顔で采配を振るいながら、足りなくなった労働者を
用立てる命令を受け、そうでゲスねと、まるで赤シャツに野太鼓宜しく
人の労働から金をカスリ盗る、派遣会社を紹介し、自らの報酬減に成らぬよう
低賃金の派遣社員が雇われ、人員削減から成功を収めた様な錯覚に陥らせ
業績がアップするに連れ、製造を増やす為に設備投資が続けられながら
それは景気の回復の兆しとして受け止める者も出始め、だが実はそれは
この国の崩壊の序章にしか過ぎなかったのであろう。
欲望を満たすために、経営者達は製造工場を安い賃金で使える外国に移転増設させ
自らが助かる為にと、シンドラーのリストを作らなかった労働組合の幹部達は
まるで罰が当たったかの様に海外に飛ばされ、言葉も通じない者達と籍を並べ
彼らと同類とされながら、実績を上げられない者は、容赦なく次々に解雇されて行き
身も心もクタクタに疲れ果て、自ら去る者も増えだして、外国人労働者はやがて
責任者として働く外国人も育ち、ならば、高給取りの日本人はいらないと
呆気なく使い捨てにされ行く日本人の姿がそこにあり
安い製造コストは、みるみる間に業績を上げ続け、焚かれる重油はねずみ算的に増え
湯水の如く使われる電力は、工場へ送られる事が優先とされ、近郊の街は暗闇に包まれ
垂れ流される廃液は川や海に満ち溢れ、海流に流され、気流に流され
我々が住む日本国を包み込みながら、それでも尚も、経済重視だと言い放つ
平蔵や小泉に似た顔の輩達が、我々は偉いのだから逆らうな、我々の遣る事に
おまえら平民達は、文句を言うなと言わんばかりに、激しく逆切れをしている始末
干潟は埋め立てられ、大切な食糧資源と密接な関係を持つ生物を殺しながら
農地にするんだ文句があるか、埋め立てと漁獲量とには科学的な根拠はない
大臣がお決めになった事だ、その決定は平民市民が何を言おうとも揺るがない
裏も表も合わせれば、どれだけの金が動いていると思っているのだ
一度動いたものは止められないのだ、悔しかったら公務員を解雇してみろ
我々は、法に守られているのだ、ざまぁみろ、平民国民め、すっこんでろ
補助金欲しさに、核のゴミ貯蔵施設を誘致する町長が居て
金欲しさに、公害を撒き散らす強欲な経営者達が居て
戦争したいが余りに、憲法を改変しようとする者も居て
積み立てた国民年金の札束に目が眩み、議員と国家公務員が手を組み
国民達の知らない所で霞め盗りながらも、いざ罪が明らかになろうとも
誰も処分されずに再雇用が約束され、国会議員達の悪事を暴かれたくないあまりに
なあなあの摺り合わせが短時間で行われ、強行採決で幕引きを狙う与党政府
まるで我々には、責任がないとでも言うかの如く
消えた国民年金も、襲い来る中国からの公害化学物質も
元々は、全てを人任せにしていた、全ての事に無頓着に成っていた
日本国民が多すぎた結果からなのであり、虐げられ続ける国民ではなく
虐げられて当たり前の国民と自らが成っていたのであり
今更、権利を回復しようと頑張っても、数十年は掛かるのだろう。
資本主義という、人間を銃で脅し利益を貪るアメリカ的思想が世の中の正義として蔓延り
世間で俗に言うインテリ達や、おつむの弱い財界人は、国民を屍に変えているのだとは
思わず、何も疑いを持たずに、鬼畜的行為を繰り返し実行しながら
精神的な暴力で人々を侵し続け、国民の多くの心を腐敗させながら
日本国に蔓延る、権力と利権の構図を祭壇に上げ、人々をひざまづかせながら
金持ち、権力者の彼らの為に動く奴隷と化した者達を上手く使いながら
日本国を再生させるのではなく、悪政を続ける悪徳の限りを尽くす者達を擁護し
崇拝し続けながら、更にパー券を購入し、政治献金を差し出し、溺れ行く姿を
白昼の下に晒しているのであろう。
欲望が渦巻く醜い世の中
これでは、子供達は未来に夢を持てなくて当然なのだ