クレーン船の送電線切断事故が原因で、都心を襲う大停電が起こり
人を乗せた侭のエレベーターは止まり、明かりも水も出ないマンションや
ビルデングがそこら中に生まれ、四角い箱も同然な不便な生活空間を作りながら
人々は電力の安定供給の、その有難みを痛感したことだろう。
そして、昨日の配電盤火災事故から通勤時間帯の電車の全面運休に事態が波及し
通勤の足を奪われた人々が駅に溢れ返り、勤務先に向かえずに経済活動は一時止まり
その経済の本拠地を、都会に置く事の恐ろしさを経営側は痛感した事だろう。
間もなく来るだろうと言われている、東海・東南海・南海地震の発生した場合
都心に生活を続ける人達に、どれだけの数のライフラインが残されるのだろうか
都会に集中するデーターや資料が震災で失われ、各企業の経済活動が復旧するには
果たして何ヶ月が掛かるのだろうか。
大震災が起きた時に、おそらく何百万人の被災者が出ることだろう
その者達を分散し受け入れられる様な、一時避難の場所の構築と
受け入れられるサブシステムを、都会から離れた場所に設けて置く必要があるのだろう。
これだけの格差社会を助長し、ヒルズ族だのセレブだの、田舎を散々虐げている
自分勝手に生きている都会人だが、困った時は、お互い様であろうから
北海道の各地にある、閉山した炭坑の坑道を洞窟住居として整備して
そこそこ不便のない状態にして、都会人達に与えてやる事にしよう。
正し、金持ちであろうと社長であろうと、特別待遇も我が儘も許さない
俺は偉いんだぞ、金持ちなんだぞ、と言った者や、我先にと人を掻き分けて
列を乱し横入りしたり、金品を振りまいて自分は優位に成ろうとした者は
焼け野原、瓦礫に埋もれた都会の、その場に置き去りにする。
住む場所と地域は、その場で振り分けられ、自らどこが良い、ここが良いとは
一切に於いて指定は言葉出来ず、居住する人数から部屋の広さは定め
振り分けられた中で、更に抽選で誰もが、公平で平等に住めるようにする。
衣食住が完備された、緊急避難所に安心が出来たならば、女と子供と老人を残して
震災で住めなくなった土地の復興に向けて、自ら働く意思のある者に対しては
その土地まで送る交通手段を確保し、怪我もなく五体満足でありながら
なにもやる気のない者とみなした者は、即時強制労働者として食糧増産組織に編入し
農地の開拓と食料の増産に向けて働いて貰う事にする。
監視人に賄賂を渡したり、人の目を盗み労働を怠けたりサボったりする者が居れば
直ぐさまその者をしょっ引いて、避難して来た前の場所に着の身着のままに強制送還する。
賄賂を受け取った監視人も同罪として、復興の強制労働に就かせる。
それでも 天空から垂れ下がった蜘蛛の糸は
プチッと鈍い音を立て 切れてしまうのだろう。