帰ってきたのだ。
私は、生まれ育った街の馴染み深いこの駅に降り立っていた。
ここでやることはもうないって家を出てしまったけど、結局私が求めるような楽園はどこに行っても見つからなかった。
環境を変えれば何かが変わると思ってた。
確かによい方に向いたこともあったけど、どれも満足がいくほどではない。
ほどなく、観光名所にもなっている橋まで来た。
小さい頃、この橋から見る夕日が大好きだった。あたたかくて私をいつも応援してくれてるような気がした。
ここから家はあと5分ほど。
なんか家に入りづらいな。
夕日が沈むまでもう少しここにいよう。
私の帰る場所は、ここしかないって今わかったからもうどこへも行かないよ。
でもあと少しだけここにいよう。
あと少しだけ。
重そうな荷物には 小さな背中
だから 腕の中お帰り 眠らせてあげよう
疲れている君なら 迎えに行こうか
【Never Ending Summer Ⅳ~Prolog】
作詞: 秋元康 作.編曲: 林哲司
~杉山清貴&オメガトライブ~
~杉山清貴&オメガトライブ~
※オメガトライブの曲と、ショートストーリー・写真は全く無関係で、ただ頭に浮かんできたことを書き、自分の中でのイメージに合う写真を貼った。ただそれだけのもの。