中国人（漢民族）による人間狩りの映像です。
ウルムチ市内は静かで人が少ない状況です。
しかし、外出時は棍棒や鉄棒を持ち武装するのが常識のようです。
漢民族の男性はこのように話します。
「また暴動が起きたら、今度は自分たちから殴り殺しに行きます」
「独立運動は断じて許さない」
ウイグル人のデモを禁止し監視する武装警察の姿。そのような中、漢民族は手に武器を持ち、とても平和的とは思えないデモを行っています。
ウイグル人のデモは認めないが、漢民族のデモは黙認されています。
町中を練り歩く攻撃的な漢民族の様子が撮影されています。
取材はウイグル人の住む地区へ入ります。
ウイグル人の男性がこのように話しました。
「あちこちから漢民族がやってきて、地元のモスクも放火されました」
その時、漢民族の集団がウイグル人の地区を襲いました。
鉄の棒などを持ち、一斉にウイグル人に襲い掛かる漢民族の集団です。
隠れ逃げ惑う人々、抵抗する人々。
ウイグルでの民族問題の根の深さが理解できる映像です。
■人間狩り
ウイグル人はどのような弾圧を中国政府から受けているのでしょう？
２００７年ですが、ウイグルの現状が理解できる映像がありました。
中国により首謀者と報道されたラビヤ・カーディルさんが、来日した時の取材映像です。今回のウルムチでの暴動を考える上で、重要な発言を聞くことが出来ました。
中国政府に「恐怖分子」と呼ばれるラビヤ・カーディルさんは、２００７年のノーベル平和賞の候補者です。彼女は、２００７年に入り、５０００人以上のウイグル人が逮捕されたと伝えています。
この映像の中、ウイグル暴動の発端とも言える「旭日電子玩具工場」のような工場で働く女性の発言が見られます。
「働き始めた４月２０日から７月２０日まで
一度だって工場の外へ出たことがありません」
ウイグル人を１０万人単位で移住させ、過酷な条件で仕事をさせています。
「どうしてこんな所に来てしまったのだろう…」
「両親共に反対だったのに、役人が無理強いしました。」
女性は涙を流し話します。
同化政策により、ウイグル人の血は消え去ろうとしています。
中国人男性と結婚させ、ウイグル人の血を薄くする計画です。
これにより、中国は漢民族のみの国家となるのです。
このような現状の中、ラビヤさんは考えました。
北京の共産党指導部と自治区にいる中国人との考えは異なり、指導部に直接掛け合えば、ウイグルの人権問題の改善がなされると、彼女は「信じて」いました。
１９９７年、当時の江沢民国家主席や現在の胡錦濤国家主席にウイグル問題を直接演説で話しました。ニッコリ笑い「お互いを尊重し合いましょう」と話す指導部。
しかしその２年後、彼女は逮捕されます。そして６年間の投獄へ。
２００５年、アメリカへ亡命。世界中にウイグルの実情を訴えました。
その後２人の息子が、中国で刑務所に送られたそうです。
中国政府は、ラビヤさんが黙ると思ったのでしょう。
それでも彼女は語り続けました。
結果、今回のウイグル暴動の首謀者としてのレッテル貼りです。
彼女は首謀者であることを公式に否定しました。
中国政府がどのような対応をウイグル人に対し行っているのか、よく分かる映像だと思いました。１つの民族に統一したいとの思いが、中国政府の基本的な考えであり、そこに共存の世界はありません。
その世界を力で作ろうとしているのが、中国政府です。
町で暴力を振るう人々の姿を見て下さい。
過去の出来事ではなく、今起こっていることです。
これらの人々に対抗する方法があるのでしょうか？
■漢民族によるウイグル人リンチ …Secret Police?
中国１３億人の９割以上は漢民族です
■関連記事
The Chinese government said 156 people were killed and more than 1,000 others were injured, as Uighur Muslims attacked people from China's dominant Han ethnic group. But Uighur exiles have said security forces over-reacted to peaceful protests. They said up to 800 people may have died in the unrest, including the security crackdown.(Al jazeera)
昨日お伝えしたように、海外の報道でもウイグル族８００人が死亡との声があることを伝えていました。公安当局は９日午後から１０日未明にかけて、１９０名のウイグル人を拘束と発表されています。
■ラビヤ（ラビア）さんの話では…
「中国当局の武力弾圧や漢族中国人の攻撃により殺されたウイグル人は各地からの未確認情報を総合すると、５日から現在までで、最大３０００人にも及ぶと私たちはみている」