帰宅すると、家内が「きょうは朝からタイヘンだったのよ〜」と興奮気味に話す。

 

P:「どうしたの?」

妻:「あの、○○団地(近隣の公団住宅)のおばあさん、おばあさんが体調を崩し

  て・・・」

P:「そのあばあさん、ご主人も痴呆症のヒトでしょ?!」

妻:「そうなのよ〜 8:30頃に電話がかかってきて、ちょうど、H(娘)が学校に行った後だったので、出てみたら、もう、息も絶え絶えに「来てくれる〜?」って・・・」

P:「「息も絶え絶え」って、それはいくらんでも。。。」

妻:「ほんとなのよ〜 か細い声で言うから、「すぐにいくわ!」って、家を飛び出したのよ〜 でもね、クルマで行くと、万が一、救急車を呼ぶとかになると、駐車しとけないしと思って、自転車で行ったの」

P:「正解だね! で?」

妻:「そうして、部屋に入ったら、顔が真っ青で、「苦しい」って言うのよ〜」

P:「おじいさんはどうしてたの?」

妻:「おじいさんは寝巻きのまま、ソファに腰掛けてるだけ! ナニもできないもん!」

P:「そうだね。やっぱり彼は、状況が判断できないんだよね」

妻:「そうなのよ〜 で、おばあさんに訊いたら、これから、おじいさんを迎えにデイ・サービスのヒトが来ると言うのよ〜 着替えもしてないし、朝食も摂ってないの」

P:「ああ、そうか。おばあさんがその状態じゃぁ、無理だね。で、デイ・サービスに連絡、取ったの?」

妻:「それは、おばあさんにさせた。ワタシじゃ、身内じゃないから。。。」

P:「その程度は説明できたんだね」

柄:「それはしてもらった。10分くらい遅れてきてもらっている間に朝食の材料がまた、ないのよ〜 ご飯の残りもないし、パンも置いてないし、お菓子もないのよ〜 で、オートミールがあったから、お湯でふやかして、食べさせて。。。」

 

いやはや、急病人らしきおばあさんと痴呆症のおじいさんと両方を相手しなければいけない、「他人」の家内の忙しさが伝わってくる。

 

このおばあさん、中国の出身者でご主人は日本人。もう何十年も前に知り合い、結婚したのだが、ご主人は離婚歴ありで、おじいさんの娘2人とは疎遠らしいハナシは聞いていた。おばあさんも親類縁者は関西方面にいるらしいのだが、同居したときに、ひと悶着あったとのことで、これも疎遠になっているとのこと。近隣に近親者はいない。つまり、近隣に「親類縁者」はいないのだ。そして、おばあさんは「外国人」

 

妻:「デイ・サービスのクルマが1階に来るから、おじいさんを着替えさせて、1階に連れていって、すぐにもどって、今度は救急車を呼んで。。。」

P:「おじいさんをデイサービスに預けなきゃ、身動きが取れないね」

妻:「そうなのよ〜 デイサービスのヒトにも、おばあさんが体調を崩しているから、帰宅前の時間になったら、ワタシに電話するように言って。。。」

P:「とっさの判断がタイヘンだねぇ〜 ごくろうさま! タイヘンだ」

妻:「それから、おばあさんを救急車に乗せたんだけど、救急者のヒトに「あなたはどういう関係のヒト?」って訊かれちゃって!」

P:「近所の知人」

妻:「そう言ったら、救急隊のヒトが「この後、何かあった場合に、いろいろとご判断いただく」とか言われちゃって! で、「このヒトは近隣に子供も親類の方もいないし、ご主人は痴呆症で、老人ホームに行ってるんです」って説明して! おばあさんから電話があったから、急遽、来たと言ったのよ〜 説明がタイヘンだった!」

P:「「何かあった場合のご判断」って言われても、そんなの判断できないよねぇ。おじいさんも判断できないし!」

 

だから、「関わらない方がいいよ」とは言えない。。。

 

妻:「ご近所も、救急車が来たのに、みんな知らん顔だし。。。 だって、9時頃、団地の1階だから、ヒトの出入りもけっこうあるのよ。それなのに、同じ棟のヒトなのに、みんな無関心なのよ〜 びっくりしたわ〜」

P:「そんなもんじゃない?  あそこの○○団地自治会は解散したと聞いているよ。外国人と老人が多くなって、自治会自体、運営ができなってことで」

 

そう。我が自治会も「解散」話が出た時があった。そのときに、当時の副会長が、「解散という考え方もありますね。実際に、高齢者ばかりになって、各種行事などの対応が困難というご意見があると。ま、会として、検討する事も考える必要があれば、皆さんで一度、意見を交換されては?」と一部の高齢会員の発言に対して、あったことがある。

 

まさしく、そういった問題に直面した事例だ。

 

つづく

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