暑いですね。次整骨院に行くのは土曜日、今日は脱毛サロンに行ってきました。その後はぶらぶらと大津川付近を散策↓
中部のお話
むかしから手賀沼には大うなぎやカッパの話しがうんとあるだ。
ある日、こそ雨(小雨)の降る薄ぐれぇ日のこんだ。
木びきの爺さまが、今日はおてんとう様も顔見せねえし、木びきをやめて魚でも釣んべっていって、戸張っ川(いまの大津川)に釣り竿を何本かたてたんだと。戸張っ川は手賀沼が近いこともあって、魚がいっぺぇ釣れんだよ。
ちょうど魚が3匹ばかし釣れたころ、川向こうの田んぼをなんの気なしにひょいと見たら、えらいこった。カッパ小僧と目が合ってしまっただと。
カッパ小僧はなりは小さくてもよ、人だけじゃねぇ、いかい(大きい)馬でも簡単に水ん中引きずり込むんだ。つかまったら、もうさいごよ。そのカッパ小僧が田んぼのクロ(畔)んところに手を着いて、こっちをじぃーっと見てんだから、そりゃえらいこった。
木びきの爺さまは、一目散に逃げたい気持ちをおさえて、カッパ小僧をにらみながら一本ずつ釣り竿を上げながら、あとずさりしただ。
そんで、カッパ小僧のやつがひょいとわき見をしたすきに、ほれ、今だ!とばかりに釣り竿かかえて走って逃げたんだと。
あわてて家にけぇった木びきの爺さまは、気がついた。釣った魚を入れたビクを置いてきてしまったんだな。とはいえ、日も暮れてきて暗くなると、もうあの場所には戻れねぇ。
そんで次の日、まわりをきょろきょろ見ながら、昨日の戸張っ川に戻ってみると、あのビクがそのまま置いてあったんだと。あれぇ、カッパ小僧のやつ持っていかなかったのか、と小さい声でつぶやきながらビクを持ち上げると、中に入れてあったはずの魚の代わりに、木の葉が3枚入ってたんだと。
釣った魚を持っていかれたのは惜しいけど、命助かったんだから、ぜいたくは言えねぇよなあ。
このお話しの舞台
木びきは「こびき」と読みます。木材を大鋸(おが)つまりのこぎりで挽き切ること。およびそれを職業とする者。
爺さまが大津川で釣りをしていたことしかわからないので、今回は大津川付近をぷらぷらするだけですね(ノ∀`)
そういえば河童の話は初でしたね。狐や狸、ムジナの話は多かったですが。手賀沼付近ならたくさんあっても不思議じゃなさそうです。
この話では河童はかなり恐ろしい存在のようです。人や大きな馬も水中に引きずり込むとか。魚くらいは自分で取ってそうな気もするけど。
木びきについて軽く調べたら、機械化された今は職業として全国には10人程しか残っていないとか。
木を切ったときの切れかすを大鋸屑(おがくず)と呼ぶ由縁を今回初めて知りました。