STORY
「喜んで命を捧げる、
必要とされるならね」
人を殺せない吸血鬼が出会ったのは、
生きることを諦めようとする
人間の青年。
サシャは、ピアノを弾くことが好きなヴァンパイア。
彼女は吸血鬼一族のなかでただ一人、ある致命的な問題を抱えていた。
―感受性が豊か過ぎて、人を殺すことができないのだ。
自ら人を手にかけることはせず、生きるために必要な血の確保を親に頼り続けようとするサシャ。両親は彼女の様子を見て、いとこの“血気盛ん”なドゥニーズと共同生活を送らせることを決める。血液の供給が断たれたサシャは、自分で獲物を狩るようドゥニーズに促されるが、どうしても殺すことができない。心が限界を迎えたとき、自殺願望を持つ孤独な青年ポールと出会う。どこにも居場所がないと感じている彼は、サシャへ自分の命を捧げようと申し出るが——。
(公式サイトより転載)
ヴァンパイアが人間を襲う場面を見ると
通常のヴァンパイアは
食欲が湧くらしいが
サシャは殺される人間に同情してしまう。
全く食欲が湧かない。
しかしヴァンパイアは
人間の血が無ければ生きていけないから
サシャはお母さんが狩った
人間の血で作った血液パックを
チウチウして生きている。
(お父さんも人間狩りはあんまり得意じゃないらしく、
お母さんが一家を支えてるっぽかった)
「このままでは自立できなくなる」
心配したお母さんは
サシャの従姉・ドゥニーズを頼り
サシャを同居させ
鍛えてもらうことに。
いつもはサシャを庇うお父さんも
今回ばかりは消極的だけど賛成した。
ヴァンパイアといっても
みんながみんな
血気盛んというわけではなく
お母さんやドゥニーズと比べると
お父さんはややサシャ寄り。
娘可愛さもあるだろうけど
ヴァンパイア界の草食系なんかな![]()
肉食系のドゥニーズとサシャの同居は
どう考えても上手くいきっこない。
ドゥニーズは実践原理主義者。
とにかく実践第一。やれば分かるさ。
そりゃサシャも逃げたくなるさ。
そんなサシャが出会ったのは
自殺志願の青年・ポール。
ヴァンパイアは通常
血を吸う時に牙が出るのだけど
サシャはこれまで牙が出たことがない。
それが
出会った日の夜
頭をぶつけて倒れたポールの
額から流れ出る血を見た瞬間
初めてサシャの牙が出た。
ヴァンパイアの血を吸う行為に
嫌悪感すらあったのに
やっぱり自分も同じじゃないかと
ショックを受けたサシャは
慌てて家に逃げ帰った。
いつまで経っても
変わろうとしないサシャに
痺れを切らしたドゥニーズには
血液パックを処分されてしまい
サシャにはもう
人間を狩るしか道はない。
生きるか死ぬか…
追い詰められたサシャ。
それならば
ドゥニーズが用意する人間よりかは
ポールの方がまだマシと
もう一度
ポールでチャレンジすることに。
自殺志願のポールは
サシャが必要としているなら
喜んで生命を捧げると言い
それなら
ポールの最期の望みを
叶えてからにしようとサシャは言った。
ポールの最期の望みは
自分をイジメていた同級生に
復讐すること。
二人は復讐に向かったのたが…
この前からprimeに上がってて
気になってたんだよね。
思わぬ拾いモンだったな。
すっごく面白かった。
この手の作品って
もうかなりやり尽くした感が…
って思っていたけど
いやぁなんのなんの
そう来たかと嬉しくなった。
『ぼくのエリ』と毛色は似てるけど
もっとライトだし
ラストの方向性もまた違う。
ボーイミーツガール的なレビューを
見かけたけど
ボーイミーツガールみたいな
恋愛っぽい感じよりも
メンターとかバディとか同志とかの方が
しっくりくるな。
何かしらの生きづらさを抱えていて
たとえ家族に理解者がいても
自助グループに参加してみても
どうにも埋められない孤独があって
立場は違うし
抱える生きづらさも違う二人だけど
「破れ鍋に綴じ蓋」って例えは
夫婦だから違うけど
「ちょうど良い関係」っていうのには
この例えがしっくりくる気がして
愛とか恋とかじゃなくて
他人だからこそ築ける関係性が
なんかすごくいいなって思った。
わたし的には
ボーイミーツガールではなく
ハローニューワールドって感じ。
思いがけない出会いが
新しい世界の扉を開く![]()
![]()
わたしもまた
思いがけず素敵な作品に
出会っちゃったってわけなのさ![]()











