フォークオイル漏れ修理ご依頼です。


ブーツに隠れ漏れの発見が遅れたそうですが、そもそも4万Km以上メンテナンスしていなかったようで、それまで乗れていたのが不思議なくらいです。









シールストッパーは錆び朽ちていて、完全に取り外すことは困難でした。



内部もとても酷いものでした。

オイルはもはやフォークオイルとしての機能はしていないようでした。



これ程の状態のものはそうそうお目にかかりません。



ボトムケースの底はヘドロ化したものがびっしり、パーツクリーナーでは落としきれません。



通常より時間はかかりましたが、落ちました。



スライダーメタル交換


このモデルのパーツリストにはインナーパイプコンプリートになっており、単品の設定ありませんでした。

しかし、最終モデルのDT50のパーツリストには追加されていたのを見つけ発注することができました。

ちなみにインナーチューブAssyは廃盤になっています。



ダンパーユニットのネジロックの除去


ネジ特殊なサイズです。



フォークアレンボルトはガスケットとセットで新しいものを使います。





フォークオイルシール取り付け


フォークオイルエア抜き





セミエア式なので、エアの保持確認します。



片側のみエアが保持しません。


エア抜けの可能性箇所として、トップキャップのOリング2箇所とバルブムシが考えられるのですが



調べた結果、バルブが曲がりが原因でした。

これにより、ポンプが正しくセットされず加圧中に抜けてしまうのでした。


他からは漏れはありませんでしたので、追加発注し後日交換とします。



トップキャップはアンダーブラケットにクランプして締めます。


何故、トップ側ではなくアンダーブラケット側かお分かりでしょうか?



トップキャップはこのタイプのトルクレンチを使います。

いろんなバイクを整備していると、トルクレンチもいろんなタイプのものが揃ってきますね。



ハンドグリップの交換もご依頼です。




その前に、スロットルが渋く戻りも非常に悪く、危ないです。

原因はワイヤーの油切れによるものでした。


残念ながらワイヤーは廃盤になっており、幸いほつれや過度な伸びはなかった為、洗浄給油などのメンテナンスを行いました。

オイルポンプワイヤーの調整等も行いました。





ポンチで貫通させグリップをハンドガードに対応させます。



スロットルグリップ、自然に戻るようになりました。



整備後走られたオーナー様からの一言


50ccだから、フォークこんなものと思っていたが異常だったんですね!


フォークは良く動く部品である為、数万Kmノーメンテで大丈夫な部品ではありません。


ご依頼ありがとうございました。

ご安全に!




スクータートゥデイの修理ご依頼


ヘッド球を交換しようとしたところ、スクリューが空転しリムが外れないとのことです。

おそらく前回の締め過ぎが原因で固定ナットがヘッドライトの中で回っているのでした。

こうなるとヘッドライト交換となり、痛い出費となってしまいます。



ヘッドライトは傷や経年劣化、濁りにより暗くなり、どの道交換タイミングだったのかもしれません。


新品パーツでも、締めつけ過度ですと同じように破損する為、次回はお気をつけ下さい。