VF400F メンテナンスの続きです。
前回は油圧クラッチシステム
次はフロントブレーキのマスターシリンダーです。
スロットル前オーナーの趣味で改造されてます。
ブレーキレバーを握り込むと
接触してしまい最後まで握り込めません!
ブレーキが僅かに甘かったのはピストンカップの劣化によるものと、最後まで握り込めない事が原因でした。
スロットル開度がθ[rad]の時
パイプの中心からワイヤータイコ中心までの距離をrとするとワイヤーの移動距離はrθ[rad]です。
つまり開度が一定ならrに比例します。
純正スロットルより長くしたものがハイスロと呼ばれます。
開度を同じにした時、相対的にスロットルバルブ開度は大きくなってしまいます。
ハイスロは良い悪いではなくてチューニング部品です。
乗りにくい場合は純正に戻せば良いでしょう。
クラッチ側よりマシと思いましたが
まあブレーキオイル交換してませんね。
カップもダメです。
洗浄
ピストンキット交換
フロントブレーキスイッチ接触不良
スイッチが原因と思いましたら、接続部がスカスカに抜けます。
接触部片側交換されてます。
正しい大きさの物に交換しました。
ブレーキスイッチも接触悪かったので交換。
ブレーキフルードエア抜きして、レバー接触回避し、フロントマスターシリンダー整備完了。
キャブレター
チョークレバーを引くと違和感ありで、チョークレバーをめいいっぱい引いた時、チョークプランジャーのリフト量が違います。
エンジンはかかりますが、調子が良いとは言えずお客様のご希望で整備のご依頼
V4キャブ予想してましたが、取り外しがとても大変でした。
プランジャーレバー曲がってます。
チョークレバー取り外すには連結外さなければなりません。
プランジャーやジョイント間のパッキンも交換しないといけないと思いますから、分割一択です。
非常に複雑な構造です。
前の整備者が無理に取り外しをしようとしたのか、プランジャー傷みレバー変形してます。
正常なレバーは取り外しできますが、変形したものは取り外しできません。
少しの変形が大きな不具合になることが分かりレバーは4つとも新品に交換べきと思いましたが、やはり廃盤になっていました。
変形させていないとみられるレバーにならって、修正しました。
結構汚れてます。
液体パッキン塗った跡が剥がれてきてます。
キャブレター部品は廃盤だらけですが、救世主登場
このようなマニアックな車種のキットも販売してくれているなんて!
ニードルバルブは純正仕様を再現、プランジャー付きなのもかなりありがたいものです。
パーツリストからフロントリヤでニードルが違い、これも忠実にフロント用リヤ用で分けてあります。
チョークきちんとなおってます。
チョークが一部ひききれなかったのも前作業者の組み立てミスでしょう。
何故最後に作動確認しないのか…
非常に複雑で難しいキャブレターでした。
この複雑な構造考えて製品化した方々は偉大だと思いました。
あとキャブのニードル、ダイヤフラムのところでキャブレターの組み立ては完成になります。