まずはフロントフォークの整備

ブーツは固着してなかなか外れませんでした。





フォークオイルは両側からすごい量漏れてます。



フォークオイル抜き取り


純正フォークオイルは赤色ですが、透明らしい色が濁った色のオイルでした。




パーツリストではインナーパイプと一体で設定されている為、単品で発注できないスライダーメタル。



見つけてきました。

安心の純正部品です。





一生懸命に洗浄しました。

かなり汚かったです。



ダンパーユニットのネジチェック


ここに汚れが蓄積して、ネジがまわりにくくなっている場合があります。

手で回した時に途中に引っかからないようにならないくらいまで洗浄します。



オイルロックピース。

TDR250は樹脂製でボトムケースの底にハマり込んで良く抜けなくなっている気がします。

抜かないとしっかり洗浄できないし、無理に抜こうとして部品に傷を付けてもいけません。





フォークオイルはご指定もなく、ご予算に制限のある中切り分けをしているのに、特に高級な物を使う理由もありません。

純正オイルで十分です。



オイルシールとダストシールは重ねてクリップで固定するタイプです。



バネは向きがあり、間違えると油面が変わってしまいます。



フォーク出来上がりました。



ゴムブーツは劣化してパキパキになっている為、やはり交換が必要でした。

純正部品はまだ出ますが、以前よりさらに値上がりして今では左右で23000円程です。


代替になる部品を発注することにします。



劣化してひび割れのフロントタイヤ

サイド側もバキバキです。



漏れたフォークオイルでベタベタのディスクローター


本当は交換したいところですが、念入りに洗浄を行うことにします。



リムもフォークオイルなどで汚れており、取り外した際に洗浄します。



タイヤは選択肢が非常に少なく、オーナー様のご希望で前後ローテーションが同じのTT100GPとなりました。

フロントサイズにチューブタイプが、なくチューブレスタイプにチューブを入れることになります。



リムの振れを点検



ビードが出ているかの確認


チューブ、リムバンドも交換です。



ディスクローターを取り付けてから、バランス取ります。

フロントタイヤ交換完了







ステアリングの整備


ステアリングは酷く、フロント浮かせた状態でもゴリゴリ違和感が凄い状態でした。

その状態でオートバイを走らせるのは、かなり危険な行為です。



ステアリングの整備は非常に難易度の高い整備のひとつです。




テーパーローラーベアリングの場合、鋼同士がきつく嵌合している為、レース抜き取りはかなり難しいです。

サービスマニュアルの絵のように棒で叩いて抜ける程甘くありません。





レースの取り付けもとても偏りやすく、僅かに傾けば奥まで入りません。



アンダーブラケットのベアリング取り外しました。

マイナスドライバーやタガネ等を使うと必ずキズがつくので私は使いません。



交換しました。

新品のベアリングのローラーの内側にもあらかじめ十分にグリースを擦り込ませておきます。



サービスマニュアルにはボールの数が19となってましたが、パーツリストは22個、分解時は22個入ってました。










マニュアルに指定されている特殊工具を持っていないので。

あれば言うことないですが絶対に必要という事もないです。


計算しない場合は角度をつけるという方法もありますね。



とりあえずステアリングまで整備完了しました。