これは、万人にお勧めできるものではないけれど。

興味ないひとには、本当につまんないと思うんだよね。

でも結構ヒットしたから、実はみんな「ゲバラって本当はどんなひと?」って思ってたんだろうな。

私はすくなくともそうなので、すっごく、良かったです。



★にきにき ガーリィ・ライフ?日記★-「チェ 28歳の革命」


ゲバラのことはずっと知りたいと思っていて。

だって、革命家とはいえゲリラ戦士なわけだし、

ゲリラでこんなに尊敬されるって、意味分からないじゃないですか!

で、何度も「ゲバラ日記」を読もうとして挫折して、

結局あきらめて古本屋に売った、という前科者です…。



「モーターサイクル・ダイアリーズ」を観た りしてたけど、

あれは青春時代のハナシだから、実際どのように革命に進んだのかはわからなくて。

(でも映画としては素晴らしいし、ガエル・ガルシア・ベルナルのチェは可愛かった)



だから、おとなのチェを映画にしてくれてありがとうソダーバーグ!!



ソダーバーグといえば最近は「オーシャンズ」シリーズだけど、

「チェ」はあんなふうに洗練されてなくて、ドキュメンタリーみたいに淡々と粗くて。

そうだよなー。

もともとは「セックスと嘘とビデオテープ」で出てきたひとだもんなー。



淡々としているからこそ成立した映画だと思う。

やっぱりゲリラによる武力行使が正しかったとは言い切れないし、

でもあの状況じゃやむを得なかったのかも~とも思うし、

とはいえ市街地での衝突の場面はいたたまれない気持ちになるし。

チェはもともとはお医者さんなのですが、

けが人の介抱しながら前線にたってるのなんか見ると、

こういう風にしか政権に立ち向かえない社会ってなんだったのかと。



しっかし、ベニシオがやたらいい男ですよ。

でも映画のあとゲバラの本を何冊か本屋でパラパラしたら、

やっぱり本物のゲバラがダントツいい男ですね。

下世話ないいかたで恐縮ですが。

処刑後の写真も結構いろいろ載ってるけど、

「キリストのようだった」って言い方するひともたくさんいるのがよくわかりました。

亡くなってるのに、全然「虚」じゃないの。



さて、この映画の難点はですね。

ひとの名前と顔が覚えられないところですね。

「ゲバラ日記」も名前とキャラクターが一致しなくて挫折したんでした。。



ベニシオといえば、

スコセッシが次に撮る「沈黙」(遠藤周作のね)オファーされてるってニュースがでましたね!

(→そのニュース

ガエルも出るって!チェがふたりだ!!

日本人は誰がでるのかな。

あの青年役はおいしいと思うんですが。楽しみだ。

でもかなり重い作品になりそうですねえ。



関係ないけど「セックスと嘘とビデオテープ」は、

高校生のとき友だちとお泊り会をして親にかくれてこっそり見た記憶があります(笑)

そして、こっそり見過ぎて途中で寝オチしたような…。

「ナインハーフ」も同様だったような…。

ねえ、ぐり さん。




▽映画「チェ 28歳の革命

 「トラフィック」のスティーヴン・ソダーバーグ監督とベニチオ・デル・トロが再びタッグを組み、伝説の革命家エルネスト・“チェ”・ゲバラの人物像とその半生に迫る伝記ドラマ2部作の前編。本作ではゲバラがフィデル・カストロと出会い、キューバ革命闘士として躍進するまでを描く。また、入念な役作りのもと、ゲバラを熱演したベニチオ・デル・トロは、カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した。
 1955年、メキシコ。アルゼンチン人の青年医師エルネスト・ゲバラ。南米大陸の旅を続ける彼は、自らも喘息を抱えながらもラテン・アメリカの貧しい人々を救いたいという志が芽生えていた。そんなゲバラはある日、独裁政権に牛耳られた祖国キューバで平等社会の実現を目指す反体制派のフィデル・カストロと出会い意気投合する。そして、政府軍に無謀とも思えるゲリラ戦を仕掛けようという彼らの作戦への参加を決意するゲバラだったが…。