損益分岐点の理解 | 起業と独立を支援する 会計事務所

損益分岐点の理解

損益分岐点の理解

①変動比率と固定比率

製造原価中の変動費の割合を変動比率と言い、固定費の割合を固定比率と言います。固定比率が大きいほど生産量が増えたときの費用増加が少ないので、利益は大きく増えます。

しかし、生産量が減ったときの利益減少(赤字化)も急激です。例えば、液晶テレビメーカーは莫大な設備投資をしているために、固定比率が大きく、販売シェアが落ちるとすぐに赤字に転落する厳しい競争にさらされています。

②損益分岐点の計算方法

損益分岐点とは、利益がゼロになるポイント、つまり、「採算ポイント」のことです。

そして「損益分岐点売上高」とは、利益がゼロの売上高のことで、その売上高を超えると黒字になり、その売上高を下回ると赤字になります。

損益分岐点売上高の計算は、以下の手順で行います。

・現在の売上高を集計する

・現在の製造原価を集計する

・製造原価を変動費と固定費に分ける

変動費・・・材料費、部品費、外注費

固定費・・・直接労務費、間接労務費、経費(減価償却費、光熱費など)

・変動比率を計算する

変動比率=現在の変動費÷現在の売上高

・損益分岐点売上高を以下の式で計算する

損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動比率)

計算例

ここでは、電気部品の組立工場A社の損益分岐点売上高を計算してみます。

工場で生産しているものはプラスチック部品で、年間の売上高は50億円です。

・工場の年間の製造原価は40億円です(10億円の利益)

・製造原価の内訳は、変動費は25億円、固定費は15億円です。

・変動比率は、「変動比率=25÷5050%」です。

損益分岐点売上高は、以下の計算で30億円になります。

つまり、A社は売上高が30億円まで減ると、利益はゼロになります。

損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動比率)

15÷(1-0.5)

30億円

試しに、売上高が30億円の利益を計算してみると、利益はゼロになります。

利益=売上高変動費固定費

=売上高-(売上高×変動比率)-固定費

30(30×0.5)15 =0