SUJIです。こんにちは。

 

サンフランシスコに長年いたせいか

小澤さんのコンサートには何度も行く幸運に恵まれました。

特に子供に見せたくて、ボストンでも何度か拝見しました。

小澤さんの指揮は実際に傍で見ると、

演劇みたいなんです。

EMOTIONがある。

 

たとえ誰か他の指揮者が同じ曲を振ったとしてもぜんぜん違うと思います。

小澤さんは素晴らしい芸術家でした。

いつだったか子供が幼稚園くらいのときに、あまりにも感動して、椅子に立ち上がって、

指揮をしはじめたんです。

連れてきてよかったと思いました。

 

その頃は子供が音楽関係の仕事につくとは夢にも思っていませんでしたが、 

ただ、音楽や演劇や映画やなにか特別なイベントは全部 出かけてました。

 

そういうナマのイベントはその場で消えてしまうのですが、

実は子供の中にはずっと残っていて、

むしろ、成長していくにつれ、その比率は増していたのかもしれないですね。

 

小澤さんに接したことに関して、価値を測る物差しみたいなものはないんですが、

まさにプライスレスだったのではなかったかと思います。

御本人がもうこの世におられないとわかっていても、

小澤さんがタクトを夢中で振っていらっしゃったお姿は動きの一つ一つ

憶えてますから。

 

ホログラムのように目の前の空中に浮かんできます。

 

素晴らしい藝術です。

 

晩年はがんとの戦いで苦しみも多かったとおききしていますが、

これでやっと肉体から離れることができて、痛みから解放されて

自由な魂で、 のんびりされてください。

 

素晴らしいひとときをありがとうございました。

 

SUJI