翠邑日誌 Suiyu’s Diary

榎本翠邑

 

元書法展会員、元太玄会会員、元瑞雲会評議員同人、元全国書道師範連盟会員、

元東京書道教育会会員、英国ではブルネル大学ギャラリー、アルバートホール等での展示、

BBCテレビ「天皇」等があり、また「俳画」、「水墨」、「書」、「花」等の

書の担当での出版物があります。 

東京生まれ。

 

百人一首 73 権中納言匡房

2月 百人一首 73 権中納言匡房

73

権中納言匡房

 

高砂の尾上の桜咲きにけり

外山の霞立たずもあらなむ

 

 たかさごの をのへのさくら さきにけり

とやまのかすみ たたずもあらなむ 

 

©翠邑書

 

 

奥山の峰にも桜が咲いたみたい、

里に近い山の霞さん、どうか立たないで。

僕は美しい桜を見ていたいんだから。

 

内のおほいまうち君の家にて

人々酒たうべて歌詠み侍りけるに

遥かに山の桜を望む、といふ心を詠める

大江 匡房(おおえ まさふさ)

後拾遺集

大江匡房が内大臣、藤原師道の邸宅で

宴会の折、遠く見える山の桜を見る

お題を付けて、それに合った歌

を詠むという題詠歌です。

 

奥山の峰にも桜が咲いたみたい、

里に近い山の霞さん、どうか立たないで。

僕は美しい桜を見ていたいんだから。

 

©japansuiboku

 

 

前権中納言匡房

前権中納言匡房(1041ー1111)

(さきのちゅうなごんまさふさ)

は、大江匡房(おおえのまさふさ)のことです。

 

平安時代を代表する学識者で、幼い頃から

神童と言われ、菅原道真と比較され、

また歌人でもありました。

 

大学頭であった、大江成衡の子として

生まれ、官位は正二位・権中納言でした。

 

また大江匡衡(まさひら)と

赤染衛門夫婦のひ孫にあたります。

 

後冷泉、後三条天皇、白川、堀川四代の

天皇に仕え権中納言まで出世しました。

 

大江氏の再興を願う匡房にとって、

大江維時以来途絶えていた公卿の座に

自らが就いたことは大きな喜びでした。

 

後の、鎌倉幕府創建に功を成した

大江広元は曾孫にあたります。

 

匡房は鳥羽天皇の年代(1111)

71歳で亡くなりました。

 

翠邑が自身で描いた絵

©翠邑書画

 

 

学者・歌人

 

4歳で書を学び、8歳で史伝に通じ、

11歳で詩歌に長じ、11歳の時、

優れた漢詩を作ったことから、

後冷泉天皇に見てもらったところ、

天皇は感心して匡房に学問料を与えた

「続古事談」源師房に「雪裏看松貞」の

題を与えられたが、筆が停滞すること

なく漢詩を作り、師房を深く賞嘆させました。

 

「暮年記」16歳で大学寮で文章道を

専攻した学生の文章生に選ばれた後、

関白、藤原頼通が現代の世界遺産に

なっている平等院(1056)国宝、鳳凰堂を

創建するため源師房と宇治を

訪問した際、大門が北に向いていたので、

頼通は師房に対して

©japansuiboku

 

 

「寺院の門が北向きだが、

古今に例はあるのだろうか」

 

師房は

「私は知らないが、後ろに座っている

匡房はこれらの事柄に通じているので

問うてみましょう」

 

と言って、匡房に尋ねると、匡房は即座に、

 

「天竺の那蘭陀寺、震旦の西明寺、本朝の

六波羅蜜寺は門が北に向いています」

 

と回答し、頼通を驚嘆させたという逸話が

「十訓抄」「古事」に書かれてあります。

 

そのほか、数々の逸話があり

多才な学者だったことが窺えます。

 

和歌は余技の内で、漢学においては中国人が

驚がくしたという話が残っています。

©japansuiboku

 

和歌では2首は「後拾遺和歌集」

勅撰和歌集に114首の作品が

収められています。

 

歌集には大江匡房の家集「江帥集」

(ごうそちしゅう)があり、

 

©翠邑書

 

 

著書に「洛陽田楽記」(らくようでんがくき)

「狐媚記」(こびき)「傀儡子記」(くいらいしのき)

「本朝神仙伝」などの奇書も多数残しています。

 

「江談抄」(ごうだんしょう)は、匡房の談話を

藤原実兼(信西の父)が筆記したもので

漢詩文、公事、音楽など多方面にわたる

談話の記録です。

 

匡房は軍学、有職をも極めた

当代の碩学(せきがく)、つまり学問が

広く深い大学者として知られています。

 

 

©翠邑書

 

 

藤原伊房、藤原為房とともに白河朝の

「三房」と称されました。

摂関家にとらわれることなく、

政治改革を推進したことでも知られます。

自らの邸宅に江家文庫を設置して、

それらをまとめた江都督納言願文集

(ごうととくどう・げんがんもんしゅう)

が残っています。

 

ではまた、ごきげんよう。

 

ありがとうございました。

 

ドンッドンッドンッドキドキドキドキドンッドンッドンッ

 

 

ごこれからもよろしくお願い申し上げます。

Suiyu's Diary 翠邑日誌」の過去ブログはこちらから

https://japansuiboku.up.seesaa.net/image/2.png

お便りはこちらまで 上田トミ 

japansumie21@gmail.com

 

ここに掲載されております作品、イラスト、

写真などは無断で

使用できませんのでご注意ください。

 

榎本翠邑 動画

動画はこちら

http://www.youtube.com/watch?v=XanIYY7Q-cM&feature=em-upload_owner#action=share

 

http://www.youtube.com/watch?v=R2Mw3u3-DAs

 

翠邑が書いています

 

 

書籍の購買は

 

Nature in Art Museum and Art Gallery

 

ネイチャー・イン・アート・ミュージアム&ギャラリー

https://natureinart.org.uk

 

 

 


翠邑が書いています。

 

翠邑書 

Haiga Illustrated HAIKU Poems by Yukki Yaura

 

SHO: Japanese Calligraphy   ISBN    0-9538692-3-7

俳句 英語版

How to Write Japanese Calligraphy -  by Yukki Yaura
 

 

 

eBookの購買

 

 

6ポンド Paypal

こちらまで

suekichibook@gmail.com

 

 

ありがとうございました。

 

ドンッドンッドンッアップアップアップドンッドンッドンッ