こんにちは、有川翠雲です。
仮名用の最高級墨「さいらく」(西楽園)
学校の「書写」でも、墨汁を使うのが前提となっています。
お子さんが、日頃、習字などをされる時には、墨汁でよいと思いますが、書初めなど「作品」を作成される時には、墨をすって書くことをお勧めします。
大人の方が、ゆったりとした時間を過ごしたい時は、墨をすって「書道」を楽しむのもいいのではないでしょうか?
仮名を書かれる時は、必ず墨をすって書くことをお勧めします。(練習の時も)
墨汁で書くといわゆる「真っ黒」ですが、墨をすって書いても「真っ黒」ではありません。
(「濃墨」の場合は別ですが)
その墨の濃さにより、色々な味わいが楽しめます。
同じ紙・同じ筆を使っても、趣の異なった作品となりますので、一度試してみてください。
さて、生徒さんにもよく聞かれるのですが、「墨はどうやってすたら良いか」について下記しますので、ご参考にしてください。
一般的な墨の磨り方
日々の書道の練習においても、じっくりと時間をかけ、良い墨を磨っていただきたいところです。
しかしながらなかなかそういう訳にもいかないことが多いでしょうから、効率良く磨れる一般的な磨り方をご紹介します。
〈手順〉
①硯の陸(おか)に10円玉の大きさくらいの水を落とします。
②心を落ち着けて、墨をゆっくり磨り始めましょう。
1回落とした水滴と墨が徐々に混ざり合い、ある程度濃度がつくまで根気よく続けてください。
磨り進めると、墨のよい香りがふっと立つ瞬間があります。
その時が磨り終わりの目安と言われていますが、お好みの濃度に仕上げるとよいでしょう。
磨り終えた墨は磨り口の水分を布や紙などで丁寧に拭き取り、手入れしてからきちんと桐箱に入れて保管しましょう。
良い墨を作りたいとき
真の墨色を引き出すためにも、いかに粒子の細かい良い墨を作るかが大切です。
粒子の細かい墨は水にも繊細に広がり、混ざりやすくもなります。
筆に含ませ、紙に書いたときの墨の色にも影響すると言えるでしょう。
できるだけ良質な墨を作ることを心掛けたいものです。
〈手順〉
①硯の陸(おか)に10円玉の大きさくらいの水を1回落とします。
③〈ネバネバ状態〉になったら少量の水を加えて、混ぜます。
ここで一度に水を加えてしまうと薄まりすぎてしまうので、お好みの濃さになるまで少量ずつ水を加えてください。
④海へ落とし、さらによく混ぜ合わせます。
海がない平たい硯を使用されている場合などは、別の容器に移して混ぜ合わせても構いません。
超濃度の墨を目的の濃度に薄めるために、一気に薄めるのではなく、少しずつ薄めてよくよく混ぜ合わせることが重要です。
このようにして作られた超高濃度の墨は、粒子がとても細かく、水ともよく混ざり合い、濃度の調節も行いやすくなるので最も望ましい方法だと言えるでしょう。
磨り終えた墨は磨り口の水分を布や紙などで丁寧に拭き取り、手入れしてからきちんと桐箱に入れて保管しましょう。
(書遊オンライン より)
http://syoyu-e.com/article/column/tools_how/sumi-surikata#i-3
上級者の方はこちらのHPを見てみてください。
徽州曹素功
http://www.sousokou.jp/?mode=f3
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