2023年の、ちょうどゴールデンウィークの中日で平日だった。

旦那さんの頭痛が続くので、病院嫌いな旦那さんの代わりに私が近所のクリニックを探して予約を入れた日。

 

昼前に電話が鳴って、見ると旦那さんだった。

その時点で胸がザワっとしたのを覚えてる。

旦那さんはめったに電話を掛けてこない。

でもクリニックが終わったから、このまま遊びに行くという連絡かなとも思った。

そんな期待はすぐ打ち砕かれた。

 

『頭に腫瘍があるって、それもでっかいって』

 

旦那さんのそんな言葉を今でも覚えてる。

その日のうちに紹介状もらって、すぐに大きな病院に行き、午後ずっと私も一緒にいて怒涛の診察→検査→その日のうち入院→その日のうちに手術だった。

本当はずっと病院にいるんだろうけど、子供が小学生で誰も見てくれる人がいないことを言うと、私は帰宅していいことになり、急いで入院の物を子供と一緒に夕方に買いに行った。

 

そのまま夜の7時くらいにファミレスで夕ご飯を食べていると、電話が鳴った。

トイレの前に移動して電話を受けると、脳圧が上がっているからこのまま手術するといわれた。

 

電話を受けるためにトイレの前に移動した私の視界には、

色んな人達が楽しそうに夕ご飯を食べてる景色が広がっていた。

 

 

ファミレスで大勢の人が夕ご飯を食べている、どこにでもある日常的な景色。

そこから自分と息子だけ別の空間に切り取られたような、違和感。

すぐそこに見慣れた景色は広がっているのに、

もうそこには戻れない隔絶されたような感覚。

 

あの時の旦那さんからの電話から、今もずっと非日常を生きてる。

 

映画かドラマの出来事は、自分にはそうそう起こらない、そう思っていた。

でも『一本の電話から始まった』なんて、まさにドラマか映画のタイトルみたいで

ドラマも映画も実話なんだなぁ、と改めて認識すると同時に、

たとえ子供が発達障害でも、私は幸せだったんだなと思った。