ハリセンボン | 水そー屋さんのブログ

ハリセンボン

我が家で暮らすことになったハリセンボン。




正式な名前はまだないが、勝手にフグオとか、フグタとか呼んでいる。



水槽

バーに設置されていた60cmの海水水槽。

お店の改装の際に、僕の自宅に移動したもので、

もう5年以上は維持されている。

その間、色々なさかな達がこの水槽の中で、時を過ごしてきた。

この水槽に長いこといたニモやフグは、

毎日ごはんをくれるお店のスタッフ達のことや、

お店のカウンターに座る常連客のことや、

たまに現われて、古くなった水を交換してくれる僕のことなどを、

どうなふうに思っていたのだろう。

『人間も色々たいへんだなぁ』

なんて実は思われていたかもしれない。

そんな歴史のある水槽が、今は我が家の玄関に飾ってある。





ルリスズメ


アメリカに引っ越すので、水槽を引き取ってほしい、と連絡を受けた。

水槽は引き取れないので、生態だけを授かることになった。

ルリスズメという、2匹の青い、まるで宝石のような魚が我が家にやってきた。

光沢のあるブルーの、一瞬きらっと光る感じが、

ショーケースの中でうまくライトアップされて、

きらっと光っている宝石の感じに似ている。

我が家の玄関に飾られている歴史ある水そーに、

二匹の動く宝石を招くことにし、また新たな歴史の1ページが幕を開けた。





クラゲ

これを本物と見間違う人は多い。よくできている。 

水流の強さで動きを調節出来て、

微妙に動いているか、ぐらいの感じで調整できると、なかなか面白い。 

一時期このクラゲにはまって、自分が管理している水そーほとんどに導入した。

そして今回、クラブハウスの水そーのレイアウトチェンジの際に持ち帰って来たのである。

長いことそのクラブハウスで頑張って頂いたので、いよいよ勇退である。

持ち帰って、次の出番までしまっておこうと思っていたが、

よく見ると、そのクラゲにウメボシイソギンチャクがついていた。

おまえまだいたんだー!

そういうことなら水に入れないと可哀想なので、

うちの玄関の歴史ある水そーに入れてあげることにした。




ハリセンボン

よくお世話になっている先輩が突然、ハリセンボンをくれる、と言い出した。

な、な、なんと、ハリセンボン??

有り難く頂戴することにした。

その日のうちに先輩の自宅まで、そのハリセンボンを迎えに行った。

突然我が家にやってきたハリセンボン。

玄関の歴史ある水そーもレイアウトを変え、

ハリセンボンが動きやすいようにきれいさっぱりと余計な飾り石を除いた。

ルリスズメとの相性はどうなのか?と、心配もしたこともあったが、

これが逆に相性は最高のものとなった。

餌は最初はイカやアサリなどの生ものからあげ始めた。

最初の数日、まだ僕が餌をくれる人だとも知らないし、

どんなタイミングで餌をくれるのかも解ってないので、

何をあげても食べなかった。

その後、ちょっとずつ僕の顔にも慣れて来た頃、イカを食べ始めたのである。

しかしまぁ、行儀が悪いと言うか何と言うか、食べ方が異様に汚い。

これはフグ全般に言えることなので、しょうがないのだけれども、

食べ散らかしがハンパない。

ところが、この散らかしたカスを、ルリスズメがよく食べてくれる。

先ほど相性がいいと言ったのは、この部分が理由の中のほとんどを占める。

他には、身体のサイズ感に対しての魚の引数だったり、

泳ぐスピードだったり、色々とバランスが良い。

今は毎日、朝晩、乾燥エビを食べている。

もう今は僕にも慣れ、僕を見ると寄ってくるようになった。





こうして、全く別の場所から、全く別の素材が、我が家の玄関に集結し、

なんとなぁく一つにまとまった。

縁とは本当に不思議なものだと、この水そーを前にして思うのである。