毎月、開いている私の西洋占星術の講座では、有名人、話題の人のホロスコープを読み解く時間があるのですが、5月の講座は、西城秀樹さんをとりあげました。

講座の日は、ちょうど西城さんの告別式の日で、生徒さんの中には青山の斎場まで行ってきた人もいて、大変な人だったそうです。

 

西城秀樹さんは、70年代~80年代のトップアイドルにして国民的スター。「カッコいい」の代名詞のような存在で、女性だけでなく男性にも人気があった人です。

ただ、彼のアイドル時代、私は、占いの“う”の字も知らず、占いをやるようになったころは、すでに大御所的存在だったせいか、今まで彼を占ったことはありませんでした。

でも、今回、改めてホロスコープを見てみて、西城秀樹というスターの存在の大きさを感じ、講座での私の話を「ぜひ、どこかで書いてください」と生徒さんたちにも言われ、久々にコラムを書こうと思いました。目の前の仕事に追われ、気がついたら、西城さんの四十九日も過ぎそうですが…。

 

講座の準備で、いざ、西城さんのホロスコープを出そうとして、ふと迷いました。昔、西城さんの生年月日に関しては都市伝説のような噂話を聞いた記憶があったからです。

「西城秀樹の本名は“龍雄”だから、本当は辰年生まれで、年齢を3歳サバをよんでいる」という話。

私は、その都市伝説をなぜかずっと信じていました。芸能界って、そんなところって思ったし、何より西城さんはアイドル時代もすごく大人っぽく見えていたせいかもしれません。

 

 それで、今回、未年の「1955年4月13日」と辰年の「1952年4月13日」の2つのホロスコープを出してみました。

(いずれも日の出時間に太陽を置くソーラーハウスシステム)

 

結論からいうと、一目瞭然。都市伝説は嘘でした。

1955年4月13日のホロスコープは、彼のスターとしての生涯にふさわしく、華やかでダイナミックなもの。疑ってごめんね、ヒデキ。

(ちなみに、干支をみると、生まれ年は乙未ですが、生まれ月は庚辰、生まれ日は甲辰で、やはり“龍”には縁のある人でした)

1955年4月13日のホロスコープ(ネイタルチャート)には

牡羊座22度の太陽/獅子座23度の冥王星/射手座24度の月がきれいな火の星座の大三角形(グランドトライン)を作っています。

(実は、ここにもうひとつ、天秤座27度の海王星が加わり、「カイト」というグランドトラインをさらにバージョンアップしたアスペクトが形成されています)

さらにもうひとつ水の星座の大三角形(グランドトライン)、

魚座15度の金星/蠍座19度土星/蟹座21度の木星もあります。

なんと幸運の大三角形がふたつもあるです。

 

まず、西城秀樹のダイナミックなアクションと情熱的な歌唱と男性的で明るい存在感は、この火の星座の大三角形なくしてありえなかった、と改めて思いました。

冥王星は獅子座に1938年~1957年から滞在しましたが、この時代に映画、そしてテレビがうまれて、娯楽、エンターテイメントの世界が大きく変わり、そして、それを担うカリスマ性のある天才的なスター、今も芸能界に君臨するスターが次々と生まれた時代です。

 

そして、改めて彼の楽曲を聴いてみて気が付きました。

西城秀樹の人気がブレイクした大ヒット曲「情熱の嵐」

『♪キミが望むなら、命をあげてもいい…』

って、まさに恋の星座の獅子座にある、命がけの星の冥王星を語っているような歌詞なのです。「激しい恋」とか「炎」も熱い命がけの恋の歌は冥王星の持つセクシーさと共に火の星座の情熱が絞り出していた歌声だったのです。

 

また彼の代名詞でもある「ヤングマン」、

『♪若いときはやりたいこと、なんでもできる…』

って、始まりのエネルギーと生きる本能を司る牡羊座のイメージを爆発させたような歌です。客席とみんなを載せて踊るフリも、いまさらですが火の星座の大三角形っぽい。

 

そして名曲として知られるバラードの「ブルスカイブルー」は、

西城さんの月がある射手座イメージ、天空の広がりを歌っているような歌です。他にも「愛の十字架」「サンタマリアの祈り」「白い教会」とかちょっと“殉教”のイメージの歌が多いのは、射手座の持つ宗教的な香りが歌詞に読み込まれているせいかもしれません。

 

作詞・作曲をした当時の一流のクリエイターは、スターの本質を霊感のようなセンスでつかんだのか、彼のオーラがそうした歌を作らせたのか。西城秀樹は、火の星座の大三角形(グランドトライン)のイメージをあますところなくヒット曲、名曲で残していました。

また、「カイト」を作る星は、グランドトラインの星たちのパワーを集め、解放していく場所や方法を示します。

西城さんの場合、それが天秤座にある海王星。

海王星は芸術と夢幻の星。たぐいまれなエンターティナーとしての資質で聴く人の心を、その「カイト」(凧)の翼に乗せて飛ぶ、まさに大きな羽根のある情熱的なアーティストのホロスコープです。

 

そういえば、秀樹さんと共に“新御三家”と呼ばれた郷ひろみさんは天秤座の人ですが、彼のデビュー曲は「男の子・女の子」。

何事も対立構造で物事を見ていく天秤座にぴったりなタイトル。

もうひとりの野口五郎さんは魚座で、彼の楽曲に魚座っぽいものがあるかどうかはよくわかりませんが、西城さんの愛と芸術の星・金星は野口さんの太陽がある魚座にあり、野口さんの金星は西城さんの牡羊座の太陽とぴったり重なり、まるで恋人同士のよう。ふたりが本当に音楽・芸術面でも気が合い、プライベートでも仲の良い親友だったことは、星にも現れていました。

 

>>続きは後日公開します