前回、お話をした母との秩父の観音霊場巡り。

そこで御朱印をもらったのは、まだ昭和のころでした。

その後、私が御朱印集めを本格的に始めたのは、それからずいぶん時間がたった平成16年(2004年)に高野山にお参りに行ったときからです。

それまで、お恥ずかしいことに、御朱印というものは、四国霊場、秩父霊場など「霊場」として定められた場所でしかもらえないと思っていた程度の認識だったのですが、

このころぐらいに、ほとんどの神社仏閣でもらえるものだと知ったのです。

写真の青い御朱印帳は、そのとき、高野山で買ったものです。

今、みるととても簡素なものですが、12年前、当時は高野山でも今のように凝った御朱印帳は売っていなかったのです。

それからしばらく、この高野山の青い御朱印帳を持って、いくつか御朱印をいただきましたが、とある神社で、神主さんから

「お寺と神社の御朱印帳は分けなさい」とちょっと厳しく言われました。

でも、そう言われた、当のその神社でも当時、御朱印帳は売っていなかったので、

「すみません」と謝って、高野山の青い御朱印帳に書いてもらいました。

 

お寺と神社の御朱印帳は分けた方がよいのか?

というのは、御朱印好きの間では問題になる点ではありますが、

私は、そういう神職の方の言葉に出会ったことも、ひとつの縁と思って、

その後、神社用にと思って買ったのが柿渋色の御朱印帳です。

まだ御朱印帳を売っている神社があまりなかったので、これは「鳩居堂」で買いました。

 

しばらくお寺は高野山の青い御朱印帳、神社はこの柿渋色のものと2冊で使い分けていましたが、平成20年(2008年)に、出雲大社の平成の大遷宮が始まったころ、

いろいろ調べているうちに、平安時代から鎌倉時代までに成立した「一宮」(いちのみや)という有力な(社格の高い)神社が全国にあることを知りました。

そこで吉方位旅の目的地として、全国の「一宮」を巡るという目標を立て、一宮用の御朱印帳として、グリーンの御朱印帳を、これも鳩居堂で買いました。

出雲大社も出雲の国の一宮。

その御朱印帳の最初のページには出雲大社の御朱印をもらいたかったのです。

 

私、基本的に、旅は吉方位で行こうと思っています。

吉方位とは、そういつでも巡ってくるものでもなく、そのうえ仕事もあって、

口で言うほど御朱印巡りの旅はできないので、これらの最初に買った3冊の御朱印帳は十数年たった今でもまだ全部、埋まっていません。

 

それなのに最近は、どこの神社、お寺でも凝った素敵なオリジナルの御朱印帳をあれこれ買えるようになりました。

ついうっかりほしくなって、気が付いたら「御朱印」ではなく「御朱印帳」を集めているみたいになってしまい、最近はよほどでなければ、御朱印帳を買うのは控えます。

 

今、手元のあるのは、ウサギ柄の大阪「住吉大社」さんのものと

菊のご紋に格式の高さを感じる京都「籠神社」さんのものと

鳳凰の柄に心惹かれた同じく京都「泉湧寺」さんのもの、

鮮やかな色が心に染みた沖縄の「波上宮」さんのもの。

これらを御朱印でいっぱいにできるまで、元気で神社仏閣巡りをしたいと思っています。