続き。
病室に入ると、
父は顔に白い布を着せられ、
静かに眠っているようでした。
母と姉が泣いていました。
見てやってと、母が布を取りました。、
白い布の下の父は、
穏やかな顔をしていました。
すぐに、母が布を着せました。
姉と母が父の横で、
2人で座っていて、
次男を前抱っこしていたので、
ベットから少し離れた場所で、
父の顔をみました。
母は、泣き続けました。
姉の様子は覚えていません。
ずーと立ったままで、
その場にいました。
グズグズ次男がいい始め、
お腹すいてかな?おしめも替えようと、
母に、退席することを伝えました。
泣いていたはずなのに、
それを聴くと、怖い顔になり、
色々、文句を言い始めました。、
顔付きを変えたその姿は、
少し異常にも思えました。
最後は、亡くなった父を見捨てて、
出て行くのかと。
姉が助け船を出してくれ、
渋々、退席を許可しました。
私達が出て行った後も、
文句を言い続けていたようです。
トイレでおしめを交換し、
ミルクを飲ませていると、姉が走って来ました。
病室を移動すること。
移動の為のセットが必要な事。
それを、買いに行ってと、母が言っていると。
離れた薬局で、
その旨を伝えると、一式揃えて下さいました。
【お辛いですね。ご愁傷様です。】
そう声を掛けてくださって、初めて涙が流れました。
そして、再び父の病室へ。
ナースさんと、伯母が、待っていました。
さっき、夜叉の顔をしていた母親と、
別人のように優しい口調で、
『有難う。
ベビちゃんがいるのに、ごめんね。
助かったわ。後で払うからね。』
(結局、払われませんでした)
父のケアーの後の、
着替えを持って来るようにとの依頼。
母は、
姉に頼んでいましたが、
姉は、家の中が分からないと。
再び、私が行く事に。
タクシーで行ってねと。
伯母にお金を握らされました。
何持って来たらいいの?
『○○の○○を着せるから。』
伯母が、
[それは勿体無い。
○○は、やめとき。]
父に着せる着物の種類で、
もめ始めました。
○○を主張する母。
違う格下の着物を主張する伯母。
結局、
伯母の言う着物に決まりました。
姉が、伯母の味方をしたからです。
家に戻り、
和ダンスから着物を取り出し、
羽織は?襦袢?は?
どうしよう???
とにかく、
一式を風呂敷に包み、
再びタクシーで。
病室へ行くと、
サロンで、母、姉、伯母が話していました。
母に着物を渡すと、
風呂敷に包んで来たこと。
一式揃っていたので、満足げでした。
伯母が、それを見て、
[ちゃんと、一式待って来てくれたら、
良かったね。]
母は、私の子だから!!と、
自慢そうに言いました。
この後、
その私の子と言った私に、
暴言を吐き、絶縁をするのですから。
人生は、色々ですね。