駅弁『湖北のおはなし』(米原駅・『井筒屋』)
JR東海道本線・北陸本線に東海道新幹線や近江鉄道も接続する鉄道交通の要衝・米原駅(滋賀県)では、今もなお、多くの乗換客がホームや連絡橋を行き来する光景が見られます。
ここ、米原駅で駅弁や立ち食いうどん・そばを販売する『井筒屋』一番人気の駅弁は『湖北のおはなし』。発売開始から20年以上経った今もその人気は衰えず、しばし新聞や雑誌などでも紹介されているようです。
人気駅弁だけに早々に売り切れることも多く、私がたまに米原まで足を伸ばした時は、いつも『湖北のおはなし』が残っていないか、店舗のおばちゃんに確かめるのが常(笑)。あればもちろん即買いです(●´ω`●)ゞ
唐草模様の風呂敷風包み紙を解くと、葦の簾に覆われた箱が姿を見せます。
はやる気持ちを抑えつつ、さらに開けてみるとこの通り。湖北のおいしい「おはなし」の始まりですo(^▽^)o
簾の上に見える「おしながき」には、「おこんだて」が近江の風物詩を交えながら紹介されています。
主役は鴨の「ろーすと」(『おこんだて』の文章にも平仮名で書かれています)。鴨は江州のご馳走。粒こしょうが良く効いていて、とろけるような柔らかさが香味と共にお口の中に。
鴨を引き立たせる脇役はかしわ肉を鍋焼き風にして胡麻をまぶしたん(=まぶした物)、それに甘辛く煮炊きされた丸い永源寺蒟蒻。永源寺は紅葉が一段と美しい名刹です。
さらに玉子焼、ヤングコーン、葱とお揚げのぬたに小芋の丸煮。小芋は毎月十五夜のお供え物。他に琵琶湖名産の川海老とお豆さんの炊いたんも。
滋賀の里では、秋から冬にかけて赤かぶらを竹竿に掛けて干すのが慣わし。これと山牛蒡のおつけもんに柔らかい果肉の梅干しが添えられています。
画像からは見えませんが、黒豆のおこわの下には桜の葉っぱが敷かれていて、勿論一緒に食べられます。おこわは、季節によって具が変わります(例えば秋なら栗おこわ)。
最後に角ッこのさいころを。中にはごろんとした飴が一粒(味は肉桂やハッカなどのうち一つ)。「五」の面が必ず表になっています。これは「またまたご縁がありますように」との願いからやそうです。
画像の分を買うたのは2週間ほど前。お値段は1,100円。食べたらきっとお買い得に感じられるはず!
「おしながき」を見ながら文章書いとったら・・・あ~、また食べたなってきた(*´Д`)=з