和牛しゃぶうどん | 酔扇鉄道

和牛しゃぶうどん

12月14日は、赤穂浪士による討ち入りの日。毎年この日、兵庫県赤穂市では「赤穂義士祭」が開催され、大勢の観光客で賑わう。今年もまた2本の「忠臣蔵」ものの時代劇が放映されており、どちらもなかなか好評の様子。

なのでかねがね私はこの日は赤穂へと決めていた。そのための資金繰りの準備も万端。明日から始まる変則日程での勤務に向けて、資材準備ももう目星がついている。

が、思いっきり寝坊した。目が覚めたのはもうお昼前(苦笑)。とっくにメインイベントのパレード(「義士」らが赤穂市内の大通りを練り歩く)は始まっている。

しょうがないので日本橋へ(笑)。勿論何かを買うつもりはない。パソコンショップをただ見て回るだけでも楽しいものは楽しいんだからしょうがない(笑)。そう言えば昨日は寝るのが遅かったせいか、朝からちょっと鼻をぐずらせている。じゃあ、さっさと風邪なんて吹き飛ばそう。風邪の引き始めにはうどんが相場だ(どんな相場だ・苦笑)。義士祭見物のために準備した資金があることだし、今日はちょっと奮発してみよう。

今日のお昼は「難波亭本店」で。大阪市営地下鉄もしくは南海なんば駅、または日本橋駅から少し歩いた所、「ソフマップザウルス難波店2号館(ハード館)」の隣にある。日本橋界隈には食べ物屋さんは結構多い。その中でもこの店は、外観からはちょっと格調高そうな印象を受ける。

中に入ると、ハスキーボイスのおばちゃんが「いらっしゃい」と声をかけてくる。中はそれほど広くはないが、やや高級なうどん屋さんという感じ。だが緊張感はおばちゃんの声が良い具合に打ち消してくれる。

注文したのは表題通り『和牛しゃぶうどん』(1050円)。このお店のお品書きは各テーブルの上に置いてある。値段は全体的にやや高め。一番安い『にしんうどん』などでも840円だ。1000円を超えるメニューも多く、合鴨、地鶏、和牛肉や海老が入ったものが目立つ。ちなみにありがちな『きつねうどん』の様なメニューはない(少なくともお品書きには書いていなかったのだが)。

しばし後、お待ちかねのおうどん登場。「ポン酢に付けて食べて下さいね」とおばちゃん。

出てきたうどんは上の写真の通り。うどんがほとんど見えない。たっぷりのしゃぶしゃぶ肉で覆われている。これは豪勢だ。どんぶりそのものも大きめで、なにやらうどんと言うよりは、かなり鍋物に近い感じ、とにかく具だくさんなのだ。

まずうどんそのものはどうだ。太めで非常にもちもちしている。そしてたっぷり乗ったお肉もうまい。肉も脂身もどちらもしっかり付いていて、そのうま味がおつゆに染みている。だが、それにしては案外あっさりとした味。そうか、本来良い肉ほどこういう味なのかも。しかもうどんより肉の方が多そうな気もする。

「あっさりしたものが食べたい」と考えた時、普通肉料理は敬遠するだろう。やはり油のこってり感がどうしてもまとわりつくと考えがちだ。が、このうどんにはそれが当てはまらない。うどんらしいあっさり感はきちんと残しつつ、肉が持つ食べ応えを兼ね備えた一品である。こりゃあ風邪引き時の滋養供給に良さそうだ。いつもなら残すおつゆもほとんど飲み干してしまった(笑)。そう考えるとこの値段でも納得がいく。自分自身をちょっと元気づけたい時など、特にお勧めだ。

残さずに
肉味染みた
汁啜り
明日は講義で
うま味を出さん


酔扇

体も随分温まってきた。汗が噴き出てくる。これはおいしいものを食べた証拠。

勘定を払おうとすると、「おいしかった?また食べにおいで」とおばちゃん。

「ごちそうさま」・・・外食先でもおいしいものを食べた時は、必ずこういって店を出るのが私の習慣だ。