映像プロパガンダ戦
嘘と嘘の激突

1920年 ロシア
戦地に向かうひとりの志願兵
セルゲイ・エイゼンシュテイン
(後の『戦艦ポチョムキン』の監督)

列車で元日本語教師の士官と親しくなり、漢字の面白さを教わる。


漢字からモンタージュ思いつく
口+犬 吠える
口+鳥 鳴く

同じ映像に、別の画像を合わせることでイメージが変わる

無表情の男とスープ→空腹
無表情の男と棺の少女→悲しみ
(ワタシには、額が広い男のインパクトが強すぎて、恐怖映画にしか見えんがな……)



『戦艦ポチョムキン』
全く関係のないライオンの像などを合わせる事で民衆の感情を表現する効果を大にした。



この手法を使い
戦争中
プロパガンダ映画が作られた
(ゲッベルスも絶賛し、真似た)

ナチスドイツの
民衆がヒトラーの演説に狂喜する大群衆の様子は…
食事&交通費&滞在費をナチスが負担しま〜すと募集し集まった人たちだった。


当初はナチスに賛同する者はそれほどいなかったが、このプロパガンダ映画で入党する人急増アップ叫び




日本
子供向けのアニメや、円谷英二の特撮で戦場の迫力を表現

大本営発表の戦果(嘘)をそのままニュースに





ナチスドイツ
ゲッべルス

「プロパガンダには秘訣がある。何より人々にプロパガンダだと気付かれてはならない。相手の知らぬ間にたっぷり思想をしみこませるのだ」
↑コワイですねぇドクロ




日独合作映画
『サムライの娘』
邦題『新しき土』
ゲッべルスと原節子




アメリカ 

汝の敵、日本を知れ

日本人がお蚕さんの糸取りしている様子や日用品を作ったり、魚を獲っている映像に銃・大砲の画像を挟み戦争兵器に変えた!と…どう見ても、絹糸から兵器作れませんでぇ〜。


1944年のサイパンの戦い
日本への同情を呼びかねない子供、女性の遺体映像はカットされた。


硫黄島
すり鉢山に星条旗を掲げる
決定的瞬間
「すり鉢山は我々のものだ」
コレじゃ映えない…

こちらに差し替え
星条旗を綺麗で大きいなものに換え
兵士も別の人





ベトナム戦争ではメディアが入り、本当の姿が伝わった為に、戦争反対運動につながったため、それ以降戦争の報道が厳しく規制された。




フセイン像を倒して
狂喜するイラク国民
アメリカ軍の介入を正当化
アメリカ軍による演出があったのでは…といわれている。
(星条旗にロッキー…演出バレバレ)




私たちは、ニュース映像を見て疑いもなく信じていますが…そこにはウソがいっぱいなのかも知れないですね。

今ではAIで作ったフェイク映像が出回り本物なのか区別がつかない…


何を信じていいのやら……。



セルゲイ・エイゼンシュテイン

映像のモンタージュは巨大な魔術である。それは人々の心に強力な感動を与える唯一の手段だ。
だが、ささいなカットの違いには全体の意味を逆転させる力もある。
映像には複雑な可能性が横たわっているのだ。 だからこそ我々は過去の経験から学ばなければならない。思考を鋭く研ぎ澄まさなければならない。
それが我々の未来の利益のために必要なことなのだ。