ロシア系イスラエル人ピアニスト、ヴィタリー・スタリコフは、
「生々しく、深く感じられ、力強い」(ラ・シェーナ)演奏で
際立っている一方で、舞台上では控えめな存在感と
「聴衆に向かって演奏するというよりは、音楽の親密さに
引き込むことを望んでいる」(ダラス・モーニング・ニュース)
という特徴を持っている。
その大胆なアプローチにより、彼は2025年のヴァン・クライバーン
国際ピアノコンクールで銀賞を受賞し、世界中のファンの称賛を得た。
ヴィタリーの音楽に対する視点は彼のレパートリーに表れている。
伝統だけでなく現代生活も反映した音楽を提示し、馴染みのある
音楽に新しい視点を提供し、あまり知られていない作品をより
広い聴衆に紹介するよう努めている。
クライバーンでの彼のバルトークのピアノ協奏曲第2番の演奏は
会場を熱狂させ、ラ・シェーナの評論家は「彼はこの音楽を
理解しており、感情面、構成面、そして音のパレットの面で、
あらゆるレベルでインパクトがあり、生き生きとして、
心を掴む解釈をした」と評した。
リサイタルや室内楽の出演で世界各地を巡り、オーストリア、
オーストラリア、スロバキア、イスラエル、キプロス、イタリア、
フランス、ベルギー、マレーシアなど、シドニー・オペラハウス、
クイーン・エリザベス・ホール、モスクワ音楽院大ホールなど、
世界各地で演奏活動を行っている。
アントワープ国立管弦楽団、ベルギー国立管弦楽団、シドニー
交響楽団、ベラルーシ国立交響楽団、サンクトペテルブルク
交響楽団と共演し、メッス・グラン・テスト国立管弦楽団との
ツアーにも参加している。
クライバーン音楽祭に初参加となる今シーズンは、ブラボー
!ヴェイル音楽祭、サンリヴァー音楽祭、コロラド・スプリングス
・フィルハーモニック、パシフィック交響楽団、トピーカ交響楽団、
スプリングフィールド交響楽団に出演するほか、
全米各地でリサイタルにも出演する。
音楽家の一家に生まれたヴィタリーの人生は、3歳の時に両親に
子供の音楽グループに歌手として登録されたことに始まり、
7歳で故郷のエカテリンブルクにあるウラル音楽学校
(才能ある子供のための学校)に進学した。
10歳でウラル国立ロシア民族オーケストラと共演し、協奏曲
デビューを果たし、その3年後にはウラル特別音楽学校の
小ホールでリサイタルデビューを果たした。
14歳の時、彼は音楽に人生を捧げた。モスクワ・チャイコフスキー
音楽院で、世界で最も尊敬される教師の一人、ヴェラ・
ゴルノスタエワに師事し始めた時、彼の「夢が叶った」。
彼は音楽院で学士号を取得し、その後エリソ・ヴィルサラーゼの
指導の下で修士号を取得した。
現在はイェール大学音楽院で、ボリス・バーマンの指導の下、
アーティスト・ディプロマ取得を目指している。
Vitaly Starikov: 2025 Cliburn Quarterfinal Recital (Mozart, Liszt, Schumann)The Cliburn
Vitaly Starikov: Cliburn 2025 CHOPIN 12 Etudes, op.
25The Cliburn
Vitaly Starikov: Cliburn 2025 LISZT "Les jeux d'eaux à la
Villa d'Este" from Années de pèlerinage
Vitaly Starikov | Debussy Etude No.2 "Pour les tercies"
| Queen Elisabeth Competition 2021