リストのピアノ音楽への深い親和性を探求した、
バタシヴィリのソナタ作品への深い理解と華麗な技巧による演奏
マリアム・バタシヴィリは1993年ジョージア出身のピアニストで、2017年からヤマハの公式アーティストを務めています。
彼女は2011年にワイマールでの「若いピアニストのためのフランツ・リスト国際ピアノ・コンクール」で優勝、さらに2014年、
第10回フランツ・リスト国際コンクールで優勝。
その際「優勝者のバタシヴィリは全てのフレーズを特別なものに
変えてしまう」という見出しとともにオランダの「NRC
ハンデルスブラッド新聞」に紹介され、審査員たちは
「完璧な演奏者」「非常に素晴らしい音色」「真摯な感情表現」
と彼女を称しました。
これまでに、オランダ放響、ロッテルダム・フィル、MDR響、
ブリュッセル・フィル、BBC響、ロイヤル・フィル、新日本
フィルなどと共演。
また、ボンのベートーヴェン音楽祭、シュレスヴィヒ=ホル
シュタインなど国際的な音楽祭にも数多く招かれています。
2024年にはリーズ国際ピアノ・コンクールの審査員も務めています。
このアルバム『Influences』では、リストのピアノ音楽への深い
親和性を引き続き示しており、ソナタ形式の三大巨匠である
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの作品から彼女が
選んだお気に入りのソナタが収められており、アルバムの最後を
飾るのはリストの『ダンテを読んで~ソナタ風幻想曲』。
ハイドンとモーツァルトは互いに影響を与え合い、共に音楽を
演奏しました。
また、幼いベートーヴェンはモーツァルトの前で演奏し、若き
リストはベートーヴェンの前で演奏したという歴史があります。
彼女の演奏は、タッチの柔らかさや音色の変化の豊かさが特徴的で、特に静かな部分では透明感のある音を生み出します。
これはリストだけでなく、ハイドンやモーツァルト、ベートーヴェン
の作品にも活かされており、古典派の作品ではクリアで軽やかな
タッチ、ロマン派の作品では豊かな響きと表情を作り出しています。
さらにドラマティックな構成力があり、フレーズの流れや音楽の
構造をしっかりと把握しながら演奏しています。
特に力強いクライマックスの作り方や緩急のつけ方が巧みで、
リストの『ソナタ風幻想曲』のような作品ではストーリー性の
ある音楽を創り出しています。
Mariam Batsashvili plays Beethoven: Sonata No. 23, Op. 57 "Appassionata"
. I. Allegro Assai
Mariam Batsashvili plays Liszt: Liebestraum No. 1 in A-flat Major, Hohe Liebe
Mariam Batsashvili interpreta F.Liszt - Etude La Camapnella
MARIAM BATSASHVILI plays LISZT Part 2/2 -
FRANZ LISZT Competition