イサタ・カネー=メイソン(Isata Kanneh-Mason 1996年5月生まれ)はイギリスのピアニスト。チェロ奏者のシェク・カネー=メイソンの妹であり、頻繁に共演している。彼女は「今日最も需要のあるクラシック音楽家の一人」と評されている。
イサタはハイドン、モーツァルトからショパン、ブラームス、
ガーシュインまで幅広いレパートリーの持ち主だが、ファニー
・メンデルスゾーン、クララ・シューマン、エイミー・ビーチを
はじめとする女性の作曲家に焦点を当て、独自のスタンスで
彼女たちの作品に光を灯している「新時代のピアニスト」でもある。
現在は欧米各地のオーケストラ、音楽祭に招待され、著名な指揮者
との共演を重ねているが、その演奏は輝かしく斬新でひとつひとつの
作品に新たな命を吹き込むもの。
22年から23年にかけて、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の
アーティスト・イン・レジデンスも務めるという栄誉にも浴した。
2019年のアルバム「ロマンス/クララ・シューマンのピアノ音楽」は
イギリスのクラシック・チャートで第1位を獲得し、グラモフォン誌はこの録音を「もっとも魅力的なデビュー作のひとつ」と絶賛している。
これはイサタのデッカ・デビュー・アルバムで、生誕200年の
クララ・シューマンに焦点を当てている。
クララはイサタによれば「私の音楽におけるヒロインともいうべき
存在」とのこと。物語性に富む特有のピアニズムを披露している。
一方、ビーチの「バイ・ザ・スティル・ウォーターズ」のような
録音には不思議な静けさが宿り、聴き手の想像力を喚起する。
この「静けさ」こそ、イサタ・カネー=メイソンの特質が
現われたもの。
現代人は、一日中さまざまな音に耳がさらされ疲弊しているが、
イサタの奏でるピアノの音はそうした耳を癒し、休ませてくれるもの。
さらに柔軟性に富む音色の奥に潜む、作品のすばらしさ、作曲家の
意図に気づくことの大切さを示唆する。これこそ、イサタの
ビアノを聴く歓びであり、醍醐味もある。
Jeneba Kanneh-Mason plays Liszt Hungarian Rhapsody no 2
Isata Kanneh-Mason at BBC Young Musician 2014 plays Scarbo from Gaspard de la Nuit
Isata Kanneh-Mason - I Got Rhythm - Earl Wild (After George Gershwin)
Isata Kanneh-Mason Beethoven "Appassionata" Sonata Mvts 2/ 3