巨匠ソコロフをも唸らせる早熟の天才
クラシック音楽の世界には、10代前半から世界的な注目を集める
早熟の天才がしばしば現れる。
2007年生まれのアレクサンドラ・ドヴガンもそうした神童のひとりだ。
ドヴガンは15歳にしてすでにベルリン・フィルハーモニー、
アムステルダム・コンセルトヘボウ、シャンゼリゼ劇場など
ヨーロッパ各地の名門ホールや、ザルツブルク音楽祭をはじめとする
国際的音楽祭でリサイタルを行い、大きな成功を収めている。
ドヴガンの類い稀な音楽性は、グレゴリー・ソコロフをはじめとする
巨匠たちをも唸らせている。
ソコロフハモスクワで開催された第2回青少年のためのグランド
・ピアノ・コンペティションで審査員をしていた際にドヴガンの
演奏に初めて触れ、その才能に衝撃を受けたという。
ドヴガンは11歳でこのコンクールの優勝者となり、以来ソコロフは
ドヴガンの活躍を積極的に後押ししている。
深淵で神秘的な演奏で世界中に熱狂的なファンを持つソコロフが、それほど熱心に推薦するピアニストなのだ。期待せずにはいられない。
2007年音楽家の家庭に生まれ、4歳半からピアノを学び始めた。
難関で知られるモスクワ音楽院附属の中央音楽学校に5歳で入学。
著名な教師であるミラ・マルチェンコに師事。
ビヤエルモサ・コンクール(メキシコ)をはじめ
ウラル・プロコフィエフ国際コンクール、
サフォノフ・ヤングピアニスト国際コンクール、
クライネフ国際ピアノコンクール、
「アスタナ・ピアノ・パッション」国際ヤング
ピアニスト・コンクール、
若い音楽家のための国際音楽コンクール「くるみ割り人形」
などで入賞。
2018年には10歳で第2回若いピアニストのための「グランド
・ピアノ国際コンクール」でグランプリを獲得した。
すでにヨーロッパの著名なコンサートホールで演奏しており、
2019年にはベルリンのフィルハーモニー、アムステルダムの
コンセルトヘボウ、ザルツブルク音楽祭に次々とデビュー、
各地でスタンディングオベーションを浴び、メディアでも
絶賛されている。
2020年秋以降にはパンデミックにもかかわらず、トレヴァー
・ピノック指揮ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、
大野和士指揮バルセロナ交響楽団、トン・コープマン指揮ロイヤル
・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団、グスターボ
・ドゥダメル指揮マーラー室内管弦楽団等と共演。
22年もベルリンのブーレーズ・ザール、チューリヒ・トーンハレ、
ウィーン・コンツェルトハウス、パリのシャンゼリゼ劇場、
サンカルロ劇場、フェニーチェ劇場、グラナダ音楽舞踊祭、
ルール・ピアノ音楽祭、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭、
ソルスベルク音楽祭、ラインガウ音楽祭などに招かれ、
欧州で毎月3〜5公演にも及ぶ精力的な活動を続ける。
Frederic Chopin «Fantaisie impromptu» op.66, Alexandra Dovgan, Théâtre des
Champs-Élysées 03.11.2019
Festival de Granada 2022 - Alexandra Dovgan
Ludwig van Beethoven (1770-1827): Sonata para piano en re menor, op. 31
Robert Schumann (1810-1856): Carnaval de Viena. 1839
Fryderyk Chopin (1810-1849): Baladas
Grand Piano Competition 2018: Finals (II/II) - Alexandra Dovgan (The Grand Prize winner )
Alexandra Dovgan performs Mozart's Piano Sonata No. 8 in A Minor, K. 310