Vladimir Horowitz (1903–1989) | American Journal of Psychiatry

 

ウラディミール・サモイロヴィチ・ホロヴィッツVladimir Samoilovich Horowitz1903年10月1日 – 1989年11月5日)は、

ロシア生まれのアメリカクラシックピアニストである。

 

史上最も偉大なピアニストの一人とみなされており、

その格別な技巧と音色、そしてホロヴィッツの演奏によって

生み出される大衆の興奮で有名であった。

 

義父(妻の父)は名指揮者として知られるアルトゥーロ

・トスカニーニ

 

指を伸ばして演奏するホロヴィッツのスタイルは彼独特と

いわれる程多彩な音色を生み出すのに不可欠であり、

これに加えて腕全体の使い方や体重のかけ方などを研究すると、

他人には決して真似することができない奏法であるとはいえ

ピアノを鳴らしきる目的に叶った奏法であることが

うかがい知れる。

 

また、打鍵が独特であるために、不必要にペダルを使用する

ことなく音を明確に分けて響かせることができ、最弱音から

最強音まで、無限に近いデュナーミクの幅を持たせつつ、

決して和音が濁ることのない演奏が可能であった。

 

このような奏法により、粒立ちの揃った早いパッセージでの

透明感や、圧倒的なスケールの轟音がもたらす緊張感などが

生み出された。

 

ホロヴィッツは最初セルゲイ・タルノフスキーに、次に

フェリックス・ブルーメンフェルトに師事した。

 

指を伸ばして弾く奏法は、日本の音楽学校で長年指導されてきた

ドイツ系に影響される多数派のピアノ奏法とは大きく異なって

いるが、コルトーペルルミュテールらが同様の奏法で演奏し、

指導も行ったことからわかるように、ショパンの奏法を

継承したフランスのピアニスト達の中には、この様な指を

伸ばして弾く演奏スタイルが存在する。

 

ただし、ホロヴィッツが実に多彩な打鍵方法を使い分けていた

ことも注目に値する。

 

弱音では、鍵盤に手のひら全体が触れるほど指を伸ばし切った

状態から指先を軽く曲げるだけの打鍵、手首を鍵盤より低い

位置に置き指を折り曲げて鍵盤を引っ掻くような打鍵などが

彼に特徴的な打鍵方法であった。

 

逆に、強音では、指を立てて突き刺すような打鍵、手を高い

位置から振り下ろす打鍵、手首を回転させ手刀打ちするような

打鍵なども使っており、目的とする音色や音量に

合わせてさまざまな打鍵を駆使していた。

 

その中でも左右の小指はつねにバスとメロディーを明確に

表現するなど、個々の指の音量の配分にも細かく

配慮した演奏であった。

 

Vladimir Horowitz - Chopin Polonaise in A-flat major, Op. 53x

 

SCHUBERT - Impromptu n°3 (Horowitz)

 

Vladimir Horowitz - D. Scarlatti - Sonata in B min K.87/L.33 (cleansed audio)

 

                     schumann - Kinderszenen Op.15, "Scenes from Childhood" | Vladimir Horowitz