フランス・クリダ(France Clidat、1932年11月22日 - 2012年
演奏家として世界的に知られる。また、エリック・サティの
全ピアノ作品を録音している。
来歴
ナントで生まれる。1948年、15歳の時にジェノヴァで、アンリ
・ソーゲの《ピアノ協奏曲イ短調》を、エルネスト・アンセルメの
指揮で演奏してデビュー。
などに師事し 、1950年に一等賞で卒業 。その後エミール
・ギレリスなどの下で研鑽を積んだ。
1956年に、フランツ・リスト国際コンクール(現在のブダペスト
国際音楽コンクール)に出場し、同コンクールでは19年ぶりとなる
フランツ・リスト賞を受賞。
以後、活躍の場を世界へと広げることとなる。パリ・シャンゼリゼ
劇場でのリサイタルを聴いた評論家のベルナール・ガヴォティは、『ル・モンド』紙のコンサート評で、クリダを
「マダム・リスト」と讃えた 。
・カサドシュ、フィリップ・アントルモンらとともに、
「フランス・ピアノ楽派」の代表的存在と目されるようになった。
既に先代の女流のリスト弾きにはエディト・ファルナディ
がいたが、ファルナディが急逝したため1970年代以降は二代目の
女流リスト弾きとして知られることになった。
1960年代後半から70年代にかけて、クリダはリストの
ピアノ曲の全集企画に取り組む。
この企画では最終的に24枚のアルバムが製作され、その中には
《メフィスト・ワルツ3番・4番》、《華麗なマズルカ》、
《2つのチャールダーシュ》、《スケルツォと行進曲》など、
数多くの作品の初録音も含まれていた 。
彼女は後に同作品集によって、ACCディスク大賞とヨーロッパ
・ディスク大賞を受賞している。
リスト以外の作曲家では、エリック・サティのピアノ曲全集を
レコーディングしている。
長年教鞭を取った
。
また、フランツ・リスト国際コンクールなどで審査員をつとめた 。
2000年に公開されたカナダ映画『渦』では、クリダが演奏した
グリーグの《ピアノ協奏曲》の第2楽章が使われている。
栄典
クリダは1976年にフランス芸術文化勲章、87年には
国家功労勲章を受章した。
彼女はまた、レジオンドヌール勲章、パリ市ヴェルメイユ
・メダルも授与されている。
Liszt: Totentanz, S126/R457, Piano: France Clidat
France Clidat - Récital Chopin au festival de Morelia
Franz Liszt: Gnomenreigen (France Clidat)
France Clidat plays Liszt Hungarian Rapsody No. 11